北斗七星が一番光ってたので写真を撮ったのですが、やっぱり星の撮影は難しいです。
CDの整理をしていたら、持っている8センチCDを中心にブログを書きたくなったので書いてみます。
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〈8センチCDとは〉
8センチCDとはその名のとおり直径8センチのミニCDのこと。ケースは主に長方形。シングルレコード(いわゆるEP盤)から取って代わった媒体で、収録時間が短いことから収録曲は大体2曲〜4曲程度でした。
日本で初めて発売されたのは1988年2月、終わりを迎えたのが1999年頃(以降マキシシングル=12センチCDへ)ということだそうで約10年間の販売だったんですね。8センチCD自体知らない方も多くなったかも。
一時期有名中古CD取り扱い店で取り扱い不可になっていた8センチCDですが、平成ブームとその希少価値からか最近また取り扱いが増えたようです。
8センチCD自体の生産は未だ続いているそうで、旧譜再発やライブ会場限定CDなど細々とは販売されているらしいです。
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イントロの単音シンセ音にガツンと鷲掴みにされる超絶絶品の一曲。このイントロに類似のメロディがAメロで繰り返されることで脳裏に刻み込まれるのはもちろん、これ程までイントロの「音色」に意味がある曲はなかなかないかと。この音色は曲中や間奏で度々使われることでより強固なものに。編曲の藤井丈史は"YMO第4の男"と言われた松武秀樹に代わってYMOのテクニカル・アシスタント(マニピュレーター)となり、さらに1980年の「テクノポリス2000-20」ツアーの秋田公演ではあの大村憲司の代役でギターを弾いたという凄い人。なるほど、「音色」へのこだわりの理由がここに。サザン『KAMAKURA』や布袋寅泰『GUITARHYTHM』にも参加。デビュー・シングル「MajiでKoiする5秒前」の編曲もこの方。
作詞・作曲はミラクルひかるのモノマネでもお馴染み、再ブレイクのあの方。今でもピアノを弾きながらの歌唱力は衰え知らずで絶好調ですね。でも本人としては歌手としてデビューするつもりは全くなかったんだとか。過去にインタビュー記事を読んだことありますけど、天才ではあるけれど本当に努力の人。「summer sunset」はマイナーを突き進んだあと突如として水平線が開けたように放たれるメジャー展開の流れが、パッと広がる爽快感となる一曲。
今歌詞を見て気づいたんですけど、Aメロの
賑わう街の真ん中で/ ステキ! グレーな/人混みに流れてる
のところの符割、これ普通しないですよね。
当時とんでもない人気だった広末涼子(当時17歳!)の声のきらびやかさにもやられます。
ジャケット写真からビーイング系かな?と思った方、正解です。このBeachesはVAP内に設立されたビーイング専門レーベルB-VAP所属のグループ。
アレンジャーの池田大介はビーイング所属でZARDを始め多くのビーイング系ミュージシャンの編曲を担当。
ジャケット写真からはバンドぽくも見えますが、多分3人共ボーカルのコーラス・グループ。メンバーの髙田万由子は東大卒タレントとしてクイズ番組等で活躍後、現在では人気TVプログラム『情熱大陸』や『サンドィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん』のテーマでもお馴染みのバイオリニスト・葉加瀬太郎と結婚、現在イギリス在住。以前テレビの特集で見たことがあるんですが、葉加瀬太郎の全ての演奏をブッキング・スケジューリングする有能マネージャーとしての一面も持っている方です。
Beachesはリーダー・瀬木佑未子が結成したグループ。
瀬木佑未子(現在有馬ゆみこ)の元の芸名は「関ゆみ子」。
テレビアニメ『ちびまる子ちゃん』の初代テーマソング「ゆめいっぱい」(1990年)を歌っていた方だそうです。
「ゆめいっぱい」の作詞は亜蘭知子。作曲・編曲は織田哲郎。共にビーイング系列。爆発的大ヒット二代目テーマソング「踊るぽんぽこりん」のB面曲としてシングル収録されたことからB.B.クイーンズバージョンがメジャーになってしまいましたが、それはあくまでもカバー曲。関ゆみ子バージョンがオリジナルだそうです。
未見ですが最近この曲、お笑いコンビかまいたちのTV番組『かまいガチ』のオープニング曲で使われてるようで、今SNSでちょっと話題になってるようですね。
「はじめて」はBeachesのファーストシングルのカップリング曲。作詞は3人の共作、作曲は瀬木佑未子。
寄せては返す波のようなピアノのアルペジオから始まるこの曲、夏の夕凪のようなスローな入りからZARDっぽいかな、と思わせながらも、メイン+ユニゾン+コーラスのオリジナルな美しさにぐっと掴まれます。1/f感あり。とても聴いてリラックス出来る曲じゃないかと。
瀬木佑未子によればバンド名の由来は歌手ベット・ミドラー主演の映画『Beaches(邦題 : フォエバー・フレンズ)』(1988年12月公開)で、この映画の世界観がグループのコンセプトだったそう。メンバーでこの映画を何回も繰り返し観たそうです。
※主演のベット・ミドラーが歌った「Winds Beneath My Wings(邦題 : 愛は翼にのって)」(この曲)は1989年に発売後全米1位を獲得。翌1990年にはグラミー賞を受賞したらしいです。
※歌詞に合った素敵な動画です
1988年〜91年に漫画雑誌『モーニング』に連載された尾瀬あきら原作の漫画『夏子の酒』をフジテレビが和久井映見主演でTVドラマ化(1994年1月〜3月)した際のオープニング曲。和久井映見演じる佐伯夏子がコピーライターを辞め実家の日本酒の造り酒屋を継ぐが、古い因習との狭間で生じる色々な苦難を乗り越えて、周りの賛同を少しずつ得ながら最高の日本酒造りを目指していく、たしかそういう話だった記憶。当時ドラマ放映後若い女性が「私も日本酒作りたい!」「雇って欲しい」と酒蔵に殺到したとか。
傑作ドラマにも関わらず、大人の事情か2010年にDVD化された以降再発がなされていない幻のドラマでもありますね。
編曲には松任谷由実の夫であり、松任谷由実の殆どの楽曲のアレンジャーでもある松任谷正隆が参加してます。
松任谷正隆ははっぴいえんどとYMOを繋ぐグループ、ティン・パン・アレー/キャラメル・ママのメンバーだった方。松任谷正隆はこの曲以外でも熊谷幸子の多くのシングル・アルバムで編曲を担当していますね。
自然の風景と主人公の心象風景がマッチしている、そんな歌詞を今見ながら曲を聴くとなんだか心に沁みてきます。
※広末涼子のベスト盤。
※Beachesの曲は「今すぐ 夏へ 連れ去って・・・」のみ収録。