豪州、1977年(35年前)「年齢による差別撤廃をなくそう!」というスローガンによりそれまでの定年制度がなくなりました。
従って豪州の企業は定年退職制度がありません。働く意欲があれば誰でも死ぬまで働くことができます。
日本では、65歳まで働きたい人全員の雇用を義務づける高年齢者雇用安定法(高齢法)改正案が、今月可決されたばかりですが、制限のない豪州と比較すると雇用環境がまったく異なります。
豪州では、老齢年金Age Pension, 退職年金 Superannuation など老後のメドが立てば本人の希望次第で退職するのが習わしです。
(これらは個人が退職後に受け取るお金を給料から差引いて積み立てる仕組みになっています)
オージー知人のお母さん、現在75歳なのに会社秘書務めでイキイキしています。家でぶらぶらしているより会社の方が楽しいというのです。
会社側の都合で、例えば60歳の社員をクビにすると、その保障金は30万ドル(2400万円)から40万ドル(3200万円)が相場です。
会社が社員の為に退職金を積み立てるという制度がないので、会社側としては雇用者に対して「退職勧告」などする経済的余裕はまったくありません。
オーストラリアは、一旦雇用すれば会社が社員の面倒を一生みなくてはならないのである意味では、レーバーコスト(労賃)が高い国です。
従って、例えばレストラン経営はファミリーでするか、または社員の代わりにアルバイト(ワーキングホリデーなど)を雇うケースが多いのです。
また、製造業などでは、経営が悪くなればたちまち社員の保障問題に発展するで、経営者は苦慮します。
会社を売却するするM&A方式で従業員を含めて経営権の譲渡をすると雇用問題も解決するので「会社設立しては軌道に乗ったところで売却」する経営者も多くいます。
オーストラリアは日本の人口の5分の1、完成品を輸入した方が労働コストも安く、安全、ラクチンという訳にていつまでたっても 殆どの分野の商品が「輸入品」という状態が100年以上続いています。
日本と異なり、製造業などの第2次産業が少なく、労働者全体の70%が第3次産業部門 (サービス業) で働いている現状でもお分かりと思います。
オーストラリアには「雇用保険制度」というものがないので、退職しても生活のメドが立たないという人は センターリンク(Centrelink)という政府機関で失業者は直接給付金を受け取ります。
センターリンクとは役所のうち、各種手当の部署が独立した運営組織と日本のハローワークが合体した行政機関のこと。平たく言えば「生活に困った人」がお世話になる場所です。 働く意欲のない人でも、毎月生活保護を受けている
人が年々増加傾向なので一種の社会問題となりCentrelinkも対応に苦慮。
富裕層でもCentrelinkの制度を悪用して、別の商売をして優雅に暮らしている
人が余りにも多いからです。