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SKYのブログ

オーストラリア、シドニーから

1970 年代、海外旅行ブームが始まった頃、スチュワーデスといえば憧れの職業、高嶺の華、高給取りでした。

当時日本発で一番人気のあった航空会社はキャセイパシフィック航空、タイ航空、シンガポール航空の3社。 この3社ブームは30年以上続くことになります。

無論、日本人は言葉の弊害があるので、隠れた人気はJALだけ(ANAは国内線専用、海外路線が認められたのは1986年)、特に、農協ツアーではJALを指定していました。

現在ではフライトアテンダント、客室乗務員(キャビンアテンダント)と呼ばれていますが、昨今は「冬の時代の職業」になってしまいました。

華やかそうに見える職業も、実は 大変な肉体労働者。 度重なる離着陸の衝撃で腰痛になったり、気圧の影響で中耳炎になったります。

腰痛は着陸時のみに起こるわけではなく、サービスをする時重たいカートを引っ張ったり、不自然な姿勢でお食事を提供したり、外国路線は時差の関係で不眠症になったり肌あれ、外反母趾、慢性疲労など・・・体力がない人は数年で辞めていきます。

加えて、航空各社の競争が激しいので、安い賃金で雇える発展途上国の国籍社員を雇用したり、または社員でなくて「契約社員」採用を積極的に勧めています。

時間給 \1,300 契約社員を終えて正社員になっても年収はOLとさほど差がない時代となりました。おまけに冬のボーナスゼロ。 ”空のお茶くみ“ と陰口をたたかれます。

JALほか先進各国の航空会社はアジア系の格安航空会社に対抗するために、採用基地を自国でなくて第3国を基軸にして新人キャビンアテンダントを採用してコストを抑えています。

昔のように 女性にとって最高の職業でないことは確かです。一年中休みなく空を飛び回っても、年収は500万~600万円を越えればよいほうだと云います。


とはいえ、高学歴、美人、敷居が高い!!のイメージはまだ変わっていないようにも思えます。 世界中を旅行できそうな、とても華やかに見える職業だからでしょうか?

パイロットと共に、制服は立派ですが、もし妊娠でもしたら、制服は小さくて着用できなくなってしまいます・・・・自動的に「退社」を勧告される厳しい職場です。

1980年代 スイス航空に搭乗したら、なんど若いスチュワーデスは殆どいなくて “おばちゃん” ばかり、(高給料取りなので退職しない) 反対にアメリカのある航空会社に搭乗したら

「超ボインちゃん」ばかり(この会社のCEOはボインちゃんが大好き)というチグハグで面白い時代もありました。

旅行業界も相変わらず人気の職業ですが、就職したら数ヶ月で退社する人が絶えません。 理由:「海外旅行に行けると思っていたら、実際は違っていた」・・・という単純な理由です。

一見華やかそうに見えるスチュワーデスの仕事も実際にその仕事に就くと体力がなくては務まりません。 “おじょうさん” のままごと遊びの時代は終わりました。

とはいえ、やはりキャビンアテンダントの仕事の人気は一向に衰えません。 いわゆる “華” がある仕事だからです。

大阪伊丹空港がまだ、バラック建ての空港の頃、国際線はそのすぐ横で香港からのキャセイ航空、台湾からの中華航空などを含めて国際線の乗り入れ会社はほんの数社の頃、私はJALの敷地内のJTBの伊丹空港出張所に駐在していたので、当然JALの社員とも仲良しになりましたが、いろいろ裏話(オフレコの話)を聞く機会がありました。

当時JALはジェット機を導入、ANAは国内線専用の会社、しかも不幸にも墜落と接触事故を2回連続で起こして、乗客は恐れをなして、東京羽田から到着するJAL便は満員なのに ANA便から降りてくる乗客はガラガラという異常な光景であったことを今でもよく覚えています。
昨今では形勢が逆転、ANAは国際線でも成功をおさめで順調な業績、一方JALは一度倒産した後遺症があるためか就職希望は圧倒的にANAの方が人気あるようです。

安全面、サービス面ではどちらも優劣が付け難いと思いますが、LCC(安売り航空会社)が台頭して、どちらの航空会社も厳しい経営状況には変わりありません。

LCCの客室乗務員は 就業当初は一生懸命働くのは当たり前ですが、給料は安い割にはサービス提供を強要される為、シンドイ職業といえるでしょう。

昨今、飛行機に乗っても、ジュース一杯のサービスもない、新聞雑誌のサービスもない、まったく味気ない旅になっているのが残念です。 

これほど迄他社と競争して価格競争をしないといけないのでしょうか?  もう少し、安らぎとゆとりのある旅を楽しみたいと思うのですが・・・・

1970年から80年代の機内食は1回の夕食の平均原価\1500、見た目も美しく、食事メニューもずば抜けていましたが、昨今では夕食1食当たりの航空会社予算\500 程度、ピーク時の三分の一。

朝食にいたっては予算\50前後のパンとコーヒーだけというお粗末な内容。 機内では運動もせずにじっと長時間、座ったまま、エネルギーを使わないので何も食べなくてもよいのでその方が合理的

といえばそれまで・・・・文句も言わず、じっと我慢して、目的地まで安全に運んでくれれば、それで良いのかも?   

シドニーから日本に就航しているJET STAR 航空では 飛行機を予約する際に、「食事は要りますか?」「エンタメは要りますか?」と搭乗客に問いかけて、その結果のより異なった金額の設定をしています。

合理的といえば合理的、愛想がないといえばその通り・・・・・いやいや・・・現実、もうそういう時代なのです。