ショッピング激戦地「ロンパリローマ」 その2 | SKYのブログ

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オーストラリア、シドニーから

「ロンパリローマ」の3都市を周遊型で旅行する多くの観光客は、何処の地でも、高級ブランド目的のショッピングを楽しみます。

現在の中国人観光客も・・・・・今から40年前、日本人観光客が歩んだ同じ道をまっしぐらに突っ走っています。 爆買いです。

外国人観光客が押し寄せるローマも例外ではありません。 日系デパートも手をこまぬいていられません。

「三越ローマ店」がOPENしたのは1975年(昭和50年)、日本人海外旅行ブームの真っただ中でした。1階、2階の小規模の店舗ですが、よくも潰れずに40年も持ち堪えたなァ・・・・というのがホンネです。

というのは、ブランド商品は専門特化されているので、新作ブランド商品は各専門店本店にて買い求めないとダメな時代でした。

つまり、ブランド店との提携を断られて「ローマ三越」は流行遅れのブランド商品のみ陳列された時代が長かったからです。

現在、三越ローマ店は、35人の店頭スタッフのうち30%が中国語を喋れる店員とのこと。 また、韓国語を喋れる店員も常時います。

日本人御用達だったローマ三越の顧客は今や売上高で中国人が40%。ついで韓国人。アベノミクス 効果で安くなった円に比べて人民元 は安定しており、一人で1千ユーロ(約14万円)、2千ユーロ(約28万円)の買い物をしてくれる上得意様。日本人の倍以上の購買力があるのです。 

街でまず見かけない500ユーロ(約7万円)札と200ユーロ(約2万8千円)札をいっぱい持ってくる光景は、海外旅行全盛期時代の日本人と同じパターンの買い方を想起させてくれます。

中国人の海外旅行は年1億人規模ですが、2020年には2億5千万人になるとも予測されるので、ますます販売競争は世界中に広がることでしょう。

1970年代から1990年代まで、ローマといえば革製品グッチ Gucci と云われた時代がありましたが、この会社、内部分裂を起こしてしばらくゴタゴタ続きでしたが、今日ではロンパリでも至る所で販売されているので、わざわざローマ本店まで足を運ばなくても良いように商売の仕方が変わりました。


その他の有名ブランド店でも本店の敷居が高くて “欲しければ列を作って待ちなさい” という高圧的な商売でしたが、近年では顧客優先の商売に切り替えて随分気楽にブランド商品が買える時代となったようです。  殿様商売はそんなに長続きはしません。

「ロンドン三越」は1979年以来、ロンドンの中心街に免税店を開業していたのですが、2013年9月、現在の店舗が入っている建物がロンドンの中心部の

再開発計画の一環で取壊し改築されるため、残念ながら34年間の歴史に幕を閉じました。ほかに適当な物件を探しているとのことですが、現在では合併して「三越伊勢丹ホールデング」傘下に組織が吸収されたので、今後のことは確定していないようです。

海外旅行をしてまで日本の百貨店にわざわざ買いものにいかなくても・・・・という声もありますが・・・・以外と便利なこともあります。 

例えば、わざわざBurberry の本店に行ってコートを買って帰国したものの腕の長さが合わなかったという失敗談もあります。 

その点、ロンドン三越でバーバリーのコートを買えば日本人サイズを揃えているのでぴったり合うのです。

同じように、Dunhillの本店にいって財布を買ったのですが、サイズがポンド紙幣をいれるタイプで帰国して日本円を入れたらサイズが合わなかったという思わぬ失敗もあります。 

ロンドン三越ならば円紙幣の財布の品揃えをしています。

スイス旅行をする際に、親友から時計を頼まれて、その品番を指定して現地で購入しようとしたら、何処にもありませんでした。

結局、おめあての商品は日本向け輸出品の品番だったのです。 ことこと左様にお土産を人に頼まれるとロクなことがないのです・・・・

皆さん、だれでも一度は二度はある苦い経験談があるでしょう? …教訓として・・・「人にお土産品を頼まれても、やすやすと軽々しい安請け合いはしないこと」 でしょう・・・

外国で衣料品を買ってサイズが合わないという失敗は誰にでもあることですが・・・・・海外に住んでいても同じ苦い経験があります。

我々小柄な日本人が西洋の大柄な体格の土地で衣料品を買う場合には同じような失敗があります。

例えばウエアー Wear  を買う場合、半袖のシャツ、ポロシャツはLLLMS のサイズを慎重に選べば問題ないのですが、長袖は全くダメです。

どんなサイズでも袖丈が長くて困ります。 靴も同じくです。 スポーツシューズはあれこれ選べば自分にあったサイズを見つけることもできますが、

日本人の足にあった皮靴EEEタイプはめったにありません。 23cm25cm前後の皮靴はジュニア用なのでデザインの選択肢が余りありません。


そんな訳にて、日本に帰省した際に、買いだめする人が圧倒的に多いのです。 こんな時、日本に住んでいる人が羨ましいと感じる瞬間です。

私は今年の4月、オーストラリア人10名の団体客14日間JAPAN TOUR のお世話(旅程表作成)をしましたが、彼らが一番興味をもったのが大阪なんば近く、日本橋の電気店街、と100円ショップだったようです。

奥さん方はダイソーの100円ショップがいたく気に入ったそうです。 シドニーにも1昨年10月ダイソーOPENしたのですが、日本の方が種類も多く品揃えが豊富。

シドニーのダイソーは $2.50~$2.80均一なのです。 ちなみに 昨年4月豪州1号店「ユニクロ」がメルボルンに進出しましたが、お値段の方は日本のお店と比較すると平均2倍以上、船便や航空便で運んで、値付けをするとどうしても、日本市価の2倍はつけないと利潤を得られないようです。(シドニーユニクロもすでに今年OPEN

その他、日本でショッピングをすれば、電化製品、カメラ、時計などベラボーに安くて品揃えが豊富、しかも最新のモデルを取り揃えているからスゴイ。

しかも同業他社の競争店がいっぱいあり選り取り見取り。この魅力はショッピング好きな人にはたまらないようです。 


彼らのグループはまた、JAPANに買い物に行きたいと意気込んでいます。 

昨年9月には、東京秋葉原に外国人向け和風雑貨の免税店(着物や扇子など日本情緒のある雑貨を扱う店舗)もOPEN、大阪日本橋にも同類の店舗がOPENしたとか。

魅力ある「Japan Shopping Tour」は、中国人、韓国人、台湾人以外の外国人観光客にも受け入れられて、今後益々拡大してゆくでしょう。

1992年、日本のバブル経済が崩壊した前後から、20年以上日本の物価は「冷凍庫」に入った状態で冬眠。 その間に経済的成長を続けたアジアの国々の人々が海外旅行を楽しむ時代に突入。 アジア諸国にとって、最近の円安もおおきなメリットとなっています。

アジアのJAPANが「ロンパリローマ」に匹敵する程の「SHOPPING PARADISE」になる日も近いかも知れません。

なぜならば、アジアのどの国を旅行しても、日本ほど豊かな国はないからです。 街には商品があふれて、欲しい物はなんでも手に入る先進国、しかもこの20年で、諸外国との物価の差が遜色なくなって、とてもSHOPPINGし易い環境が整ったからです。

 

日本に住んでいると、自国の豊富な品揃えの魅力にはまったく気づきません。加えて、買い物以外の「和食ブーム」も大きな魅力になっています。

中国、韓国、台湾、香港、タイ、ベトナムなど近隣諸国から、VISAなし渡航が追い風となって急激に「訪日観光客」が増大したので、東京、大阪、京都などの有名ホテル以外に、地方都市でも宿泊施設、観光バス、通訳ガイドなどが不足する嬉しい状態が続いています。


我々在外居住者が久しぶりに「帰省」をしても、手頃な値段のビズネスホテルの予約がなかなか希望通りに予約できません。

中国人、韓国人の団体様の予約であふれているからなのです・・・・長い間、低迷を続けていた日本の百貨店、免税店は嬉しい悲鳴を上げているようです。