“インシャラー Inshallah” とは・・・ 「神の御心のままに」、「アラーの神の思し召すままに」・・・という意味ですが、イスラムの国では “絶対神アラー” をたたえる言葉として、広く国民の間で日常茶飯事に使われている言葉です。 アッラーフ (الله, Allāh) とも呼び「唯一の神」という意味にもなります。「アラー」(Arrahとも書きます)という名称自体は名前ではありません。あえて言うなら代名詞。英語で言うところの「ゴッド・the God 」に相当します。
スペイン語 ケセラセラ Que Sera Sera、 英語 Whatever will be, will be “なんとかなるでしょう”・・・という軽いノリに使われることもあるようです。ミミズが這うような、読めない、難解なアラビア文字は右から左に書くらしいが、日本人には馴染みがないのでお手上げです。
イタリア生まれのベルギー人歌手、アダモ ADAMO が1966年、イスラエルの聖地を訪問、かの有名な ”嘆きの壁“ に祈りを捧げる信者の姿に感動、その場で浮かんだメロディを彼自身が作詞・作曲した不朽の名作「Inshallah インシャラー」が日本にてヒット。
少し、シワがれたような独特な歌い方、そしてその歌は英語でなくてフランス語・・・・・ベルギーの主な公用語はフランス語なので、歌詞はフランス語でした。 そういえばその後、アダモが歌って全世界でヒットした「雪が降る」も同じくフランス語でしたね。
1967年頃(昭和42年)大ヒットした当時、イスラエルとは? ユダヤ人とは? 多くの人々がなぜユダヤ人が世界中から迫害を受けなければならないのか・・一時期戸惑いました。
なぜならば、我々、多くの日本人は西洋の果ての「何千年にもわたる国家の悲劇」についての知識が余りなかった人々が多かったからでしょう。
ドイツ、ヒットラーの侵攻により、ヨーロッパ各地に住んでいたユダヤ人は、わずか10年のうちに 約600万人が殺害されました。史上最大の悲劇を味わった民族です。
ADAMOの歌詞は、紛争のために罪のない人が犠牲になったことを悼む内容の、いわば悲しい、追悼の詩 “インシャラー”(Inch Allah とも発音する)・・・・いわば “反戦歌” でもあり “鎮魂歌” なのです。ユダヤ人にとって聖地中の聖地「嘆きの壁」・・・・・・多くの人々が、心を込めたお祈りを捧げます。
シドニー北部、ノースシドニー、ST. I’VES セント・アイブス地区はユダヤ人が多く住んでいます。 ちょうど我家から車で30分北へドライブした所です。この地区の商店街、レストラン街などは近隣地区に比べると物価がやや高めです。 その理由は裕福なユダヤ人が多く住んでいるからです。
住宅街の敷地も広く、何億円もの戸建住宅が建ち並ぶエリア。 シッピングモールのフロアーも かなり高級なカーペットが敷き詰められて贅沢な雰囲気です。
そして、ユダヤ系のオージーと結婚して、この地区に住んでいる日本人も何人かいます。その内のひとり、日本女性が嫁いだ先のダンナの姓が Rosenthal(ローゼンタール・・日本流に言えば佐藤、鈴木、高橋といった代表的なユダヤ姓)ですが・・・・結婚して一番困ったことは、生活習慣の違いとのこと・・・・・
イスラムの人々は、酒は呑まない、豚を食べないということは知っていたそうですが・・・・ユダヤ人の食卓では・・・魚は鱗(ウロコ)のあるものしか食べてはいけないし、乳製品と肉を一緒に食べてはいけない。厳密には肉料理と野菜を調理する器具、皿、流しまで別々が好ましい。
さすがにここまではできない彼女は、食器洗いのスポンジを肉用、それ以外用は別の器具に分けるようにしているとか・・・・・
お休みの日には一切働いてはいけないので、冷たいものを食べなくてはならない。 電気のスイッチを入れることも仕事に当たるので、電気もOFFつけないとか・・・。とにかく言い出したら切りがない感じであれこれ戸惑うとか・・ユダヤ流の生活習慣に馴染むには相当の忍耐が要るとのことでした・・・・
ユダヤ教の教えでは・・・(食べてはいけないもの)爬虫類(ワニ、トカゲ、カメ)、昆虫類(クモ、サソリ、ムカデ)・・・・・・そして・・・・
豚、ラクダ、鱗(ウロコ)がはっきりしない魚類(ウナギ、ナマズ、アナゴ、タチウオなど)・・・・・・食べられないのです。
恐らく、鱗(うろこ)のある魚に限るのは、うろこがない魚は傷みやすく腐敗による食中毒を防ぐためでしょう。(冷凍保存技術のない時代でしたから・・・)
クジラ、サメ、甲殻類(エビ、カニなど)、イカ、タコ、貝類・・・・ 西洋人がイカ、タコをたべないのは旧約聖書にそう書かれているからか?
タコ、イカはデビルフィッシユと云って、欧米人は毛嫌いしますが、西洋人でも地中海地方(スペイン、ギリシア、フランス)の人々はイカ、タコを食べます。昔から、タコにもイカにもブラッド(血)がないから悪魔だと毛嫌いされているようですね。
しかし、ホントーは、タコやイカのような軟体動物などの血液には,淡い青色の「ヘモシアニン」という血色素 (Blood Pigment) が含まれています。
つまり、普通、血は赤くて目立ちますが、イカ、タコは薄い青色の血なのです。お先祖様達は見た目「鮮血がないので悪魔」と勘違いしたのでしょうか?
つまることろ、現在のように便利な宅配便もなく商品が流通しない時代、一番怖かったのは食中毒でした。 貝は食中毒が多いし、鱗(ウロコ)の無い魚は傷みやすいですからね。
水中の動物で食べてよいのは、ウロコとヒレのあるものだけ・・・・(冷凍技術があればよかったのですが)・・・・ 3000年以上前の戒律、旧約聖書に文句はつけません。
しかしながら、日本人の大好きな、エビ、カニ、イカ、タコなど食べたらいけないと云われたら、ちょっと困りますよネ。
(食べてよいもの)
ひづめが割れていて反芻する哺乳類(牛、羊、ヤギ、鹿など)・・・・牛などが,一度のみこんだ食物を胃から再び口中に戻してかむこと。 豚は反芻しないのでダメ。
野菜類、果物類。鶏、アヒル、ガチョウ、七面鳥、鳩・・・・ ニワトリを否定する宗教はあまりないので、欧州系の航空機・機内食ではChickenが一番多いようですね。
冷蔵庫もない大昔の話ならば、生肉が腐ることなど当たり前の時代。 もし加熱不十分の豚肉を食した場合、豚肉由来の寄生虫、病原菌、ウィルスの感染が多く、特に豚の回虫は体外に排出されることが無く、宿主の体内で卵が孵るため爆発的に増殖し、豚肉由来の病原菌、ウィルスに犯されて人々が死に至ったのでそれを禁止、戒める為に作った話なのです。
しかし別の専門家は、宗教的な教えができる前から、人々は豚を食べなかったと推測します。イスラム教が普及しているのは中東、北アフリカ、中央アジアなど、土地が乾燥した地域です。
これらの地域では牧草は育っても、穀物は育ちにくいものです。そこで人々は、牧草を食べる牛や羊は容認し、穀物を食べてしまう豚を嫌ったという説です。さらに、ユニークな説として、豚は貪欲でだらしない動物だから嫌われたという話があります。豚は貪欲に物をがつがつ食べます。また、すぐに盛りつき無節操に子供をたくさん作ります。
このような生活態度は、厳しい教えのイスラム教が最も嫌うものです。豚を食べると、豚のようにだらしない人間になってしまう。そこで、豚を禁止したという話です。それも、これも一説によると3000年以上前の話とか・・・・・気が遠くなり・・・・さすがにNo Comment です。