これは 昭和48年の「新版 四季の天体観測」



こちらは 1980年の 「四季の天体観測」

出版社が同じなのに 表示の仕方が昭和から 西暦に変更されているのが面白い。

昭和48年では既に 「新版・・・」というくらいたから、最初はもっと古いらしい。

ネットで検索してみると、昭和30年代初めてに最初の 版が出版されたようだけど、微妙に 名前や内容が違っている。

現物を見ていない私が どれか最初か判断することは出来ないが、長く親しまれている名著であることは間違いない。

私にとって、藤井旭さんの本も 山田 卓さんの本も どれも甲乙つけがたい名著だと思う。

中野繁さん本で 私が特に素晴らしいと思うのは

毎月の星空案内の部分だと思う。



四季の変化を読書である少年少女を対象とした目線で綴った文章が とても温かい。

これは著者の方のお人柄が滲み出ている部分だと思う。



残念ながら、班を重ねてしまうと その部分が次第に割愛されてしまったようだ。



昭和48年の版では 著者はこのような結びの言葉を添えておられる。

「この本に出ているくらいの星雲や星団などは、いつでもたやすく視野におさめて楽しむことができるようになったと思います。
・・・中略・・・
これから天文アマチュアとしていろんな方面の観測に進まれる段階に入ったものだと確信しています。
どうか、いつまでも星空の巡礼に終わることなく、皆さんの可愛い望遠鏡の能力をフルに活用されますように祈ります。」

これは今の価値観とは 相容れないかもしれない。

だけど、私は昭和のこんなアマチュア天文家の心意気が好きだ。

そんな先輩に憧れてきた。

これからもずっと。