落語を題材にした、軽いミステリ調の短編集。青春小説、なのかな。
金髪トサカ頭の竜司が、もと噺家である教師に引き摺られ、大酒呑みの大師匠・笑酔亭梅寿のもとへ無理やり弟子入りさせられる、ところから始まる冒頭。
話のテンポのよさで、さくさく読み進められます。
会話が主体で軽めの文章ではあるものの、題材を落語からとっているのでひとつひとつの話がしっかりしてます。
各章に月亭八天さんが一頁の解説(エッセイ?)を挟んでくれているので、本歌の落語を知らなくてもするりと読めます。
落語の題材を現代の事件に絡めて・・・というと、思い浮かぶのがドラマ『タイガー&ドラゴン』。まぁまさにそれ、というイメージで間違いないのですが。どちらかがどちらかをリスペクトして、ということはなさそうですね。
本歌どり、という手法は昔からあるものなので、こういうお話、他にも沢山ありそうねー。
しかしこの装丁。
ナツイチだから、これで手にとるヒトも多いのだろうけど。
よくも悪くも、ちょっと新鮮な感じですな。
・・・でも今夏は、『人間失格』が例の表紙(イラスト:小畑健)で品切れ続出したからなぁ。
表紙のインパクトと手軽さというのもやっぱり大事なのよね。
こういうトコロから落語やら、古典文学やらに無理なく入れるのは、良いことかなぁとは思うけどねー。
(なんつって自分も表紙のインパクトで手にとったクセに/笑)
≪集英社文庫≫347P
ISBN:978-4-08-746074-2


