ヘリ救助「5万円」 !? 安すぎないか? | PTD ~ Pilot To Dispatch ~

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ヘリ救助「5万円」、無謀な登山抑止へ…埼玉県

 埼玉県内で山岳遭難した登山者が
県の防災ヘリコプターで救助された際、
5万円程度の手数料を徴収する県の
条例改正案が同県議会で審議される。

 同県には手軽なハイキングコースが
多く、「日本百名山」も三つあり、徴収は
無謀な登山を抑止するのが目的。
改正案を提出する県議会会派によると、
公的なヘリの救助に手数料を設定する
条例は全国初という。
(引用ここまで 元記事は → こちら


防災ヘリ

 …ってか、今までどこも徴収して
いなかったのかよ? エキュレイユとか
ジェットレンジャー系の古典的な
タービンヘリだって時間10数万円の
運航経費がかかる高価な乗り物である。
それを自治体は山岳救助に無料で
投入してるのか!?

 しかも遭難するような場所だから、
決して楽に近づける場所ではあるまい。
パイロットにもそれなりの技量が要求
されるはずだ。万が一機体が事故でも
起こそうものなら、高価な機体と二度と
戻ってこない年季の入ったベテラン
パイロットの命の双方を同時に失い
かねない危険なフライトになるはずである。
 
 山登りもスキーもやるのは構わないと
私は思う。だが、戻ってくるのに人様の
手を煩わせ、高価なヘリを運用させるの
ならば、それなりの対価を支払う覚悟を
持って臨むべきだとも思う。
 
 個人的には50万でも安いと思う。
それでも経費を賄える額ではないし、
準備不足で遭難するような不心得者の
中には払わなかったり、ゴネたりする
者も多かろう。埼玉だけではなく山を
持つ自治体は、「登山保険」などを
設定し、入山者に支払いを義務付ける
などして、一般市民の血税を一個人の
趣味嗜好の尻拭いに投入するような
愚行は改めていってほしいと思う。
 
 今回の埼玉県の英断を強く支持し、
税金の無駄遣いを戒めるための
更なる航空対応を期待したい。