機体の一部とみられる物体が
見つかったり、乗員とみられる
1人が発見されるなど、遭難から
墜落へと認識が移りつつある。
なんとか不時着で、無事でいて
欲しいと願っていたのだが…
CFITと呼ばれる典型的な
航空事故の原因がある。
Controlled Flight into Terrainの
略で、制御された墜落とでも
訳せばいいだろうか?
機体の異常とか乗員の急病では
なく、高度の読み間違いや位置の
誤認などで、そこが危険な場所で
あることを認識していないまま
事故に遭ってしまう状況をいう。
機体が完全にコントロール下にあり、
乗員も間違いを犯しているという
認識がないことが特徴。
今回もそういったCFITの罠に
はまり込んでしまったのか?
あるいは、一つ気になって
調べてデータなのだが、昨日の
事故当時、桜島は噴火しており、
1万フィート近くまで噴煙を吹き
上げていた。この火山灰が西風に
乗って流れ、雲(あるいは霧)に
紛れてしまっていたら、不用意に
火山灰を吸い込んでしまい、両方の
エンジンが一度に停止してしまった
ことも考えられる。
今は残る5人の捜索を行っている
段階なので事故原因を語ることは
早計かもしれないが、やはり飛行機
乗りとして(なぜ?)の思いが強く、
いろいろと推測をしてしまう。
なんでそんな気象で? とか、
なんでそんな高度で? とか、
なんでそんな機動を?とか…
何かが起こるとさまざまな「なんで?」が
出てくる。しかし、その「なんで?」を
やるから事故になってしまうわけで…
誰よりも厳しい訓練を受けて
空にいるはずの自衛隊さんが
事故を起こしてしまうという「なぜ?」に
さまざまな憶測が渦巻いてしまう。
少なくとも、我々は今回の件からも
必ず何かを学ばなければならない。