片や勝っても負けても4位が確定
している早稲田… ハナっから勝てる
気はしていなかったが、やはり母校の
ゲーム。負け試合もきちんと見届けて
やらねば… ということで、寒い中
出かけてきました秩父宮。
いや~、まさに四面楚歌、周りは
明治ファンばかり。戦前の私の予想は
早稲田 8 - 60 明治。
帝京戦の結果、早慶戦の惨憺たる
内容を考慮して立てた控えめな数字。
最悪完封も覚悟していた。
結果は 早稲田 24 - 32 明治
昔から良く言われる、「早明戦では
何が起きるかわからない」という言葉通り、
早稲田は私の予想の3倍得点し、失点を
半分に抑えた。ちなみにトライ数は両校
4つづつで一緒。
数字から見れば大善戦だが、内容的
には得るものの全く無い、つまらない
試合だった。点差こそ開かなかったが、
両校の実力には相当の開きがあると感じた。
昨日の早稲田は、一言で言うと
「臆病なグズ」
密集からの素早い球出しができないから
相手のディフェンスが整ってしまい、前へ
出られない。
スクラムハーフが自分で何とかしようとして
球を持ってフラフラするからバックスへの
球の回りが遅れ、センターで突っ込むしか
なくなる。仮に日本代表のフルバック藤田まで
球が回っても、すでに相手タックラーが
目の前まで来ている。
タックルに「相手を倒す」という気迫が無く、
突っ立って相手が来るのを待った挙句に
抱きつくような「止め」を試みるだけで、「倒し」に
行けていない。怖いのだろうか?
バックスが突破できないから、いきおい
フォワードでグリグリやるようなラグビーに
なってしまい、まるで昔の明治がやっていた
ような「強引なトライ」を連発するつまらない
ゲーム展開。時間がかかる上に最後には
相手に完全に読まれてしまい、ゴールラインを
割ってもことごとく下に潜り込まれてボールを
グラウンディングすることができず、無駄に
時間を使っていた。
セットプレーもだらしが無かった。ライン
アウトに向かってダラダラ歩き、なかなか
整列しない。スクラムもなかなか組まずに、
やっと組んだと思ったら故意に崩して反則…
プレーの切れ目がだらしない、球が出ない、
出ても回らない、フォワードで時間だけを
浪費する攻め…
「どうしたら負けることができるのか?」を
ひたすら追求し続けたような80分間だった。
ノーサイドの笛に歓喜する明治のファンやOB。
昨日は素直に拍手、悔しくもなんともなかった。
むしろ、こんな気の抜けたプレーをして明治に
失礼だったのではという思いさえ抱いてしまった。

「負けに不思議の負けなし」どころか、昨日は
「納得の負け」… これでは年越しも危うい
だろう。ようやく銀杏の色づいた並木道を肩を
すぼめて歩き、そそくさと地元に戻ってきて
ささやかなヤケ酒を飲んだ昨夜…