90年代ぐらいまでのFAAライセンシーなら
一度はお世話になったことがあるだろう…
En Route Flight Advisory
Service (EFAS)
、
通称「フライト・ウォッチ」が、本日をもって
サービスを終了する。アメリカ時間だから
正確には日本の明日になるか…
インターネットはおろかパソコンや携帯
電話すらなかった時代の話になるが、
アメリカを飛行するときに、機上から無線で
航路上の気象情報をもらえるサービスが
あった。周波数は全米共通で122.000MHz。
地上の予報官は機がどこから呼び込んで
いるかわからないから、こちらから現在の
位置を知らせる必要があった。
「Flight Watch. Cessna xxxxx, a Cessna172,
25 miles NNE of Nashiville, 5,500 feet」
みたいに呼び込んで、進路上や目的地の
最新の気象情報を送ってもらうサービスだった。
地上局のアンテナがどこにあるかによって、
鮮明に聞こえたり、泣きたくなるぐらい雑音
だらけのときおあったが、長距離飛行の時は
随分と助けられたものだった。
最近はインターネットなど、個人レベルで
かなり正確な気象情報を取れるようになった
ことや、AWOSなどのような自動気象観測
装置の普及などにより、EFASの需要そのものが
減っていたことがサービス終了の理由とか…
LORAN-C、NDB、EFAS… パイロットの
駆け出し時代に格闘したシステムが次々と
姿を消し、次世代のシステムへと変わっていく。
飛び続けるということは学び続けること。
わかっていても、ちょっぴり寂しく思えてくるのも
また素直な思い。