私はシャルリにはならないよ | PTD ~ Pilot To Dispatch ~

PTD ~ Pilot To Dispatch ~

ヒコーキオヤジのひとりごと
 空の話、ときどきタイのネタ…

 ちょっと長くなるけどごめんなさい。

 フランスで起きた一連の襲撃~立て
篭もり、まず大前提として「やったほうが
全面的に悪い」ということを掲げてから
今日の本題に入ろう。
 
 行き過ぎた風刺は中傷である。言論の
自由は認められて然るべきだが、他人の
大切にしているものを踏みにじってまで
表現する自由は含まれていない。
 
 何を言いたいのかというと、国際世論は
イスラム過激派の犯人が悪いということ
だけに目が集まってしまっているが、
果たして風刺の内容を吟味した人が何人
いるのだろうか? ということ。
 
 以前、とある雑誌でフランス人の書いた
風刺画が連載されていたことがあったが、
そこで天皇陛下を貶めるような風刺を
されていたことがあり、そこの編集長に
抗議の電話をしたことがあった。
 
 フランス人というのはかなり傲慢な
ところがあって、まず自分は絶対に正しく、
自分達の評価が絶対だという傾向がある。
その「上から」目線で他者の文化や行動を
茶化すものだから、いきおい相手を踏み
にじる言動に出るものも多い。
 
 実際、かつての天皇陛下の風刺や、
今回の一件でも、画家は違うものの相手の
存在や価値観を認めるとかリスペクトする
という感覚は一切感じられない、相手方を
見下したような、非常に下品なタッチの
画という印象を受けた。
 
 ムスリムは以前からコーランや刑罰など、
自分達の持つ文化を頑ななまでに維持し、
ムスリム以外からの批判には耳を貸して
こなかった。それどころかコーランを批判した
大学教授を暗殺したり、偶像崇拝は認めないと、
仏教の世界遺産を爆破したりと、過激な
行動は枚挙に暇がなかった。
 
 そのような背景を考えれば、今回の
「報復」もある程度は予測のついたもの
だっただろう。自分たちのやっていることが
「絶対の善」だと勘違いしたフランス人が、
ある意味初めて食らったしっぺ返しが
今回の事件だったと思う。
 
 繰り返し述べるが、一連の殺害は決して
正しい報復の方法ではない。しかし、
フランス人の考える「善」が、違う側面から
見れば「悪」であるのだという至極簡単な
事実を突きつけたという点では、私は今回の
ムスリム過激派の行動は評価に値すると
考えている。
 
 くれぐれも誤解しないで欲しい。私は別に
今回の殺人を肯定しているわけではない。
報復をするには、もっと他の方法も数多く
あるわけだから。