御嶽山の予期せぬ噴火で大勢の犠牲者が出た。
痛ましいことで、犠牲者の冥福を祈りたい。
人的被害のみならず、火山の噴火はこと航空機の
運航にも重大な支障を及ぼすことがある。
火山灰は、手短に言うと固まった溶岩の霧みたいな
もので、航空機、時にジェット機がこれを吸い込むと、
燃焼室で再び溶解し、それが排気口のタービンで
再び冷えて粒子になり、タービンの羽根に付着し、
飛行中のエンジン停止や、最悪破壊を起こす原因に
なりかねない。そのため、火山活動および噴煙の
流れる方向などは当該国の気象機関と管制当局に
よって逐一世界中に配信されることになっている。
上空高く吹き上げられた火山灰は、時に偏西風に乗り、
遥か彼方まで運ばれて地上に降灰し、飛行場を機能
停止に追い込む事もある。今回も、東京の青梅市や
武蔵村山市などで降灰が確認され、在日米軍の
横田基地は警戒態勢に入った。
日本は火山列島。いつどこで火山が噴火しても
おかしくない。航空従事者の仕事は噴火予知では
ないので実際に噴火が起きるまでは何も出来ないが、
いざ起こった際に、すぐに対応できるような準備だけは
常にしておかなければならない。