終わっちゃったね… (後) | PTD ~ Pilot To Dispatch ~

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ヒコーキオヤジのひとりごと
 空の話、ときどきタイのネタ…

 初挑戦の子も、7度目のベテランも、オリンピックは空気が
違うという。これを経験できた若い世代は、必ずや大きく
成長して次の舞台に帰ってくるだろう。老兵がまだ自らを
鼓舞するのか、それとも新たな伝説を若い世代に託すのかは
わからないが、気持ちが燃え盛ったまま、自らの体がそれに
ついていかなくなることの無念さはわかるつもりだ。頑張って
続けてほしいと思う反面、このまま本当に「伝説」でいてほしい
気もする。そして、いつかは自らが育てた選手のメダル獲得で
号泣できるような、そんな指導者になってほしい。

 「その一瞬にピークを持ってくる」難しさ、「失敗してもそこで
あきらめない不屈の精神力」、いつまでも若々しく燃え続ける
「魂」、長いトンネルを脱したお家芸の競技がメダルを取れた
ときに人目をはばからずに号泣できる「情熱」、そして、メダルに
届かなかった若者が決して言い訳をしなかった「潔さ」…
 
 今回の五輪は開会式から閉会式までどっぷりと堪能できた、
自分にとっての史上最高の五輪でもあったようにも思う。
(なにしろタイへ行くつもりがキャンセルになり、おまけに2度の
大雪で、本当に部屋から出ていなかったんだから…)
 
 そして、忘れずに書いておきたかったことがもうひとつ。
「スノーボード」! 若きメダリストの謙虚な姿勢に、この競技
へのイメージががらりと変わった。今までの代表を見ていて、
上品とはいえない言動や場をわきまえない服装などで、なぜ
こんな競技に我々の税金でこんな奴らを送るのかと不満を
持っていたので、彼らの言動や、日ごろの鍛錬に励む姿の
映像を通して、よき大人… それは技術のみならず、人格の
指導者としてもよき大人… と出会うことによって、年齢ではなく、
このような「日本を代表する」選手が育つのだということを実感
できたことも残しておこう。
 
 さて、4年後はキムチの国でのヒラマサ五輪。なんだか我が
国がカネを出して整備をやらされそうな雰囲気になってきたが、
いったいどうなるのか? まぁ、採点競技は出ないほうが…


(おわり)