…という資格がある。日本国籍の
航空機を飛ばしながら無線通信を
する場合に必要なもの。早い話が
コレがなければ管制と交信できない
(=空を飛べない)。
アメリカではFAAの免許に付帯して
いるらしく洋上でHF通信をやらない限り、
この手の資格は必要ない。どちらも
一応持ってはいるが。
知人のアメリカ人が仕事の関係で
これを取得しなければならず、悪戦
苦闘している。日本語は堪能で、
日常会話はほとんど全てこなせる
ぐらいの実力、読み書きもかなりの
レベルにあるのだが、いかんせん
「法規」と「無線工学」に苦しめられて
いる。「英語」は多分大丈夫だろうし(笑)
「電気通信術」も現役のパイロット
だから問題あるまい。だが、並列共振
回路だの航空地球局だのという、
我々でも(?)となりかねない独特の
言い回しが大変なようだ。
知人の四苦八苦の話を聞きながら
昔を思い出していたのだが、いかんせん
私は都合3日しかこの資格の勉強を
しなかったから、難しかったという印象が
さっぱりない。
もともとアマチュア無線の免許を持って
いたから無線工学はお手のものだったし、
日本に戻ってすぐに受験したから英語なんか
ぶっつけ本番。何の準備もしないで受けに
行ってしまったぐらいだったし…
法規を2日ほどやって工学は前日数時間と
行きの電車の中… なのであまり知人を助けて
あげられないのが心苦しい。
法規、英語などははまだわかるが、
そもそもヒコーキ乗りに無線工学なんか
必要なのだろうか? 空を飛び始めて20年、
2,600時間ほどコックピットに座っているが、
ただの一度もインピーダンスの計算を必要と
したこともなければ、タワー周波数の波長が
わからなくて命にかかわったこともない。
知人の健闘を祈るのみである。