まずは地図を片手に… | PTD ~ Pilot To Dispatch ~

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ヒコーキオヤジのひとりごと
 空の話、ときどきタイのネタ…

 台風2個がようやく沖縄を抜けた今日、
早朝から南西方面向けの出発便が集中し、
午前中の私の担当で1日のほとんどの
出発のディスパッチが終わってしまった(笑)
 
 若手にも何通かプランを打電させて
みたのだが、いくつかエラーで弾かれて
悪戦苦闘していた。航空路の規則や
ルートの引きかたがもろもろあるのだが、
最後はチャートを開いて指でたどると
だいたい決着がつくものだった。
大元のルートがあって、そこを飛ぶには
どういう機器が必要かという縛りがあり、
そして、それが大丈夫ならそこへ乗る
出発経路を考えればよいだけのこと。
 
 たたき台になるルートを出してあげる
ときには、チャートの上に天気図を
イメージで重ねてあげればよい。そして
天気がよさそうなルートを提案して
あげればよいだけのことだ。どうも若い
連中は物事を難しいほうに考えがち…
 
 最近の若い衆は基礎訓練の時から
パソコンのモニターで航空図をせっせと
スクロールしてルートを追いかけること
しかやっていないから、こういった基本の
基本ができていない。エラーで弾かれると
モニターの前で腕組みをして考え込んで
しまうのだ。

 確かに慣れなきゃ航空路図は使い
にくい。でも、最後は紙と鉛筆というのが
私の信念。そして、それで今日まで
生き残ってきている。
 
 アタマで考えて答えが出るには10年
かかるぞ! と若手をからかいながら、
「わからなかったら地図を開け」を何回も
諭した一日だった。
 
 基本があっての応用。言うは易し…