関東平野、特に横田アプローチ管内を飛ぶと、
レーダー識別の際に「Five miles south of 『えだ』」と
いう具合に管制官から呼び返されることがある。
この「えだ」… もちろん地上の「荏田」の地名から
来ているのだが、かつてここにあった荏田NDB(RB)は
一年ほど前に運用が停止されてしまっている。
じゃぁ何で横田の管制官は「えだ」を使っているんだよ?
これは… VFRメインで飛行しているかたがたには
まだなじみの薄いことかもしれませんが、実は荏田NDB
停波の代わりに、RNAV航法用のウェイポイントとして
「EDARR」というポイントがかつてのNDBがあった上空に
設定されているからなのです。
だから、横田の管制官が呼びかけて来る「えだ」は
「えだ(EDA=NDB)」ではなく「えだー(EDARR)」なのです。
国際ルールでNDBは2文字、VORやTACANは3文字、
ウェイポイントは5文字と決まっているので、「EDA」では
なく、「EDARR」になっちゃったんですね。航空局の
技官の方の命名時の苦労がしのばれます。
ちなみに荏田と一緒にW14という航空路を構成していた
大宮NDB(MI)も同時に廃止され、こちらは「OMIYA」と
往時のままの読み方で残っています。W14は消滅して
しまいましたが、起点の日光NDB(JD)はまだ健在です。
暑いですが、絶好の飛行日和です。週末に飛行される
機長のみなさま、雷雲に注意して、Have a nice flight!