まだ事故調査が継続中なので推測で書くことになるが、
おそらくパイロットの操縦ミスが主原因だろう。
適正な角度を持った降下経路を適正な速度で降りて
いく… 操縦訓練の基礎の基礎。単発のレシプロ機でも
ジャンボジェットでも、それは変わらない。
問題はなぜ、その降下経路を外れ、速度も大幅に
下回るような進入をしてしまったのか?
事故当時、操縦輪を握っていたのはOJT中の副操縦士、
総飛行時間では10,000以上あるものの、B777をチェック
アウトして43時間のヒヨッコ。右席には教官役を兼ねた
機長、こちらも10,000時間パイロットで、B777の乗務経験も
3,000時間を越えるベテラン。但し、この日が教官デビュー
だったとか…
コックピット内にはもう一人交代要員のパイロットがいた
ようだが、この人が何かしたという形跡は今のところない。
CRM(クルー・リソース・マネージメント)と呼ばれる手法で
一つのチームとして共同でフライトを作り上げていくという
雰囲気を作り出すには、いささか無理のあるキャスティング
だったと私は思う。
会社としては、このような問題をどう解決していくかという
姿勢を見せなければならないこの重要な時に、トップは
「全責任は機長に」とか、「サンフランシスコ空港の工事が
着陸を困難にさせていた」などと責任転嫁の発言に終始
している。
事故そのものにももちろん関心はあるが、ある意味、この
めでたい連中の今後の言動を見ていくのにも興味が出てきた。