B747-400Fが墜落し、乗客乗員7名全員が死亡した。
当該機は米軍航空機動軍団がチャーターしたナショナル
航空のものだったとのこと。
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動画も来てる
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地上からの攻撃ではなく、いわば自爆事故。目撃者の
話では、離陸後に急激に機首を上げ、失速したらしい。
乗務員からの最後の通信では貨物室内の重量配分が
崩れた可能性があるとのことだった。
この機は軍用車両を5台積んでの離陸だった。ウェブの
記事には事故当時の気象通報も残されているが、積乱雲が
接近していたみたいで、離陸直後にウィンドシアに遭遇して
機体が揺さぶられたのか、あるいは最初から車両の固定が
弱かったのか… 何らかの原因で離陸中に中の車両が
動いてしまったのかもしれない。
意外に思われるかもしれないが、安全に飛行できるための
航空機の重心位置はかなり狭く、ジャンボジェットをもってしても
前後に2メートルぐらいしか許容範囲がない。
(ちなみに私のセスナに至っては数10センチ単位である)
だから離陸中にガタンと一気に貨物が動いてしまうと機体は
大きく姿勢を変えてしまう。今回はそれが激しい機首上げの
方向に作用してしまったのではないだろうか?
実は、離着陸時に旅客をシートベルトで縛り付けるのは、
安全の意味もあるが、この「重心の急激な移動を起こさせない」
という隠れた理由もある。満席の旅客が何らかの理由で離陸中に
片側に寄ったりしたら下手をすれば機体は浮いた瞬間に横転
してしまうこともありうるのだ。
詳しくは事故調査報告書を待たなければならないが、主原因が
この貨物の移動であったならば、飛行機のかなり繊細な面が
出てしまった事故事例となるだろう。
亡くなった乗客乗員の冥福を祈りたい。