抗がん剤の影響もあって、風貌がガラリと変わってしまったことで余程のことがない限り、外出をしなくなりました。
体調の関係で無理をしないように、ということなんでしょうけど先日こんなことがありました。
近々、知り合いがこっちに行く用事があるのでその時に会えたら、という話がありました。
しかし、父はあまり乗り気ではありません。
というのは、会う予定日が化学療法の直後なのでどうなるかよくわからないとのこと。
場合によっては体調が良くないので迷惑をかけてしまうこともあるからです。
その影響で、「あまり会いたくないんだ」といって断るような流れになりました。
風貌が変わってしまったことで心のほうでも「見られたくない」という感情があったのかもしれません。
反応が怖いのかもしれません。
それはしかたがないことだとはいうけど、ある程度悟ってるとはいえ抵抗感情はまだ残っているのです。
第三者から見ると「たいしたことじゃない」と思うかもしれませんが、本人にとっては「変わったね」などの反応は屈辱だと受け止めかねないのです。ましてや治療前はちょいワルとかそういう伊達な人だとなおさら。
だから、その気持…すごく分かるんです。誰にも会いたくない、って。
余程のことがない限り、外に出たくないと。
無理に外へ出る必要もないので、そこは本人の選択次第ということで。
今はQuality of Life(QOL)が向上しているということもあり、患者を長く入院させないという風潮が強くなっています。ましてや自宅で介護、ということが老いによるものだろうと、ヤマイによるものだろうと当たり前のようになりつつあります。
抗がん剤の話が出たとき、家族としてはどういう生活をしなくてはいけないのかというのを考えました。日常生活と変わらぬ、というのは従来通り。しかし、大きな課題がありました。
それは抗がん剤による家族への曝露。
ネットでかなり調べた時に、この話がまっさきに出てきました。
話の方向はそれてしまいますが、3.11のフクイチの時に「ホウシャノウが」と騒いでた時に「家族に影響を与えてはいけない」と多くの人が「ヒバクしないように」と近隣のものを摂取しないように、なるべく遠くの地域に生活圏を変えようという人がいました。
それと似たようなものがこの「抗がん剤による家族への影響」だと思います。
守るべきものにむけての『配慮』----それがこの警告なのかもしれません。
私自身が甲状腺がんをやったとき、抗がん剤は一切使いませんでした(傾向として、甲状腺には抗がん剤は届かないし、効果がないというので)
しかし、父の場合はどうしても使わざるをえないので、この『警告』の対象になってしまいます。
たまたま検索したとき、関西電力系列の病院のサイトでこういうのがあったので引用します。
幸い、我が家には小さな子どももいませんし、子どもへの影響ということにおいては何もありません。しかし、用心という言葉があるようにまさかのために…ということで、やらざるを得ないようにしています。
例えQOLが向上しようと、介護する側への配慮というのは大事ということにおいてこういう表記などはまだ必要なのかもしれません。
抗がん剤の話が出たとき、家族としてはどういう生活をしなくてはいけないのかというのを考えました。日常生活と変わらぬ、というのは従来通り。しかし、大きな課題がありました。
それは抗がん剤による家族への曝露。
ネットでかなり調べた時に、この話がまっさきに出てきました。
話の方向はそれてしまいますが、3.11のフクイチの時に「ホウシャノウが」と騒いでた時に「家族に影響を与えてはいけない」と多くの人が「ヒバクしないように」と近隣のものを摂取しないように、なるべく遠くの地域に生活圏を変えようという人がいました。
それと似たようなものがこの「抗がん剤による家族への影響」だと思います。
守るべきものにむけての『配慮』----それがこの警告なのかもしれません。
私自身が甲状腺がんをやったとき、抗がん剤は一切使いませんでした(傾向として、甲状腺には抗がん剤は届かないし、効果がないというので)
しかし、父の場合はどうしても使わざるをえないので、この『警告』の対象になってしまいます。
たまたま検索したとき、関西電力系列の病院のサイトでこういうのがあったので引用します。
「抗がん剤投与の患者さん、ご家族(介護者)の安全管理について」
抗がん剤は、投与後しばらくの間、尿や便に残ります。便や尿などに直接触れても、健康に害を及ぼす事はまずありませんが、出来る範囲で結構ですので、以下の対策をお取り下さい。
■対策を取る期間について
・抗がん剤投与2日間、対策をお取り下さい。3日目以降は特別な対策は必要ありません
・内服の抗がん剤等で、連日服用する薬に関しては、最終内服日から、2日間下記の対策をお取り下さい。
・下記の抗がん剤を投与されている場合は、7日間 対策をお取り下さい。
【ファルモルビシン・シスプラチン・ゲムシタビン・タキソテール・ドキソルビシン・エンドキサン・オンコビン・エトポシド・ブレオ】
■日常生活の注意
・男性の方も、便器に腰掛けて排尿して下さい。
・尿がこぼれた場合は、トイレットペーパーで綺麗に拭き取って トイレに流して下さい
・使用後のトイレは、トイレの蓋をして水を流して下さい。この時、水は2回流した方が良いでしょう。
・出血した時は、トイレットペーパーで綺麗に拭き取り トイレに流して下さい。
・トイレの後や血液が手についた場合は、石鹸で手をよく洗って下さい。
(中略)
■排泄物・嘔吐物が付着した寝具、衣類の取り扱い
・排泄物、嘔吐物で汚れた洗濯物は、直接洗濯機に入れ、通常の洗剤を用いて 2度洗濯して下さい。この時、単独で洗濯し、その他の洗濯物とは分けて洗う様にして下さい。
◯汗は通常の量では対策はいりませんが、大量の汗をかいている場合は、上記の対策をお取り頂く方が良いでしょう。
幸い、我が家には小さな子どももいませんし、子どもへの影響ということにおいては何もありません。しかし、用心という言葉があるようにまさかのために…ということで、やらざるを得ないようにしています。
例えQOLが向上しようと、介護する側への配慮というのは大事ということにおいてこういう表記などはまだ必要なのかもしれません。
化学療法+1ということで、週末ごとに病院で注射を受けています。
ただ、この治療が始まって回数が増えるごとにあまり調子がよくないようです。
治療前のようにテレビを見たり、インターネットをするなど変わらぬ生活はしていました。
でも、気が付くと横になっていることが多いような気がします。
現在、メジャーになりつつある抗がん剤は分子標的治療薬という分野にあたります。これはがん細胞を狙い撃ちするような効果があると言われています。
しかし、それは回数を重ねると免疫のようなものができてしまうため、薬ががん細胞以外のところを狙ってしまう誤射が起きているとのこと。
なお、従来の細胞障害性の抗がん剤はがん細胞だけじゃなくて、その周辺も叩き潰してしまうので副作用が起きやすいと言われています。
いずれにしろ、それらの抗がん剤は回を重ねるごとに患者の体を消耗させていくのです。
しかも、先に受けている影響がでているのでそれに追い討ちかけているという扱いになっているのかもしれません。
それ故に、発熱などがでているといえます。
ただ、この治療が始まって回数が増えるごとにあまり調子がよくないようです。
治療前のようにテレビを見たり、インターネットをするなど変わらぬ生活はしていました。
でも、気が付くと横になっていることが多いような気がします。
現在、メジャーになりつつある抗がん剤は分子標的治療薬という分野にあたります。これはがん細胞を狙い撃ちするような効果があると言われています。
しかし、それは回数を重ねると免疫のようなものができてしまうため、薬ががん細胞以外のところを狙ってしまう誤射が起きているとのこと。
なお、従来の細胞障害性の抗がん剤はがん細胞だけじゃなくて、その周辺も叩き潰してしまうので副作用が起きやすいと言われています。
いずれにしろ、それらの抗がん剤は回を重ねるごとに患者の体を消耗させていくのです。
しかも、先に受けている影響がでているのでそれに追い討ちかけているという扱いになっているのかもしれません。
それ故に、発熱などがでているといえます。
この治療が始まる前の父は、ある大学で講師をしていました。(詳しいことは「親のヤマイ」カテより)
秋からもその大学で講義をする事になる予定だった矢先に、ホジキンリンパ腫だというのが判明して治療が始まったのです。
その治療が始まる前に、医師によるカンファレンスがありました。
治療のスケジュールを組んでいたのですが、仕事をどうしたいのかかなり迷っていたみたいです。
断るにしても、早めに伝えなきゃいけない。
それが痛いほど伝わっていました。
そのカンファレンスがあったとき、この病気だと判明する前の検査入院をしていた時で、検査次第では…ということだった。
当時はかなり精神的に苛立っていたこともあったし(ここは敢えて言わないが)、状況によってはそうなることもあるということだった。
働きながら治療をしていくというのは、近年では最早常識となりつつある。
昔みたいに病院で何週間も入院し続けるというのは、QOLなどからみても効率的ではないといえる(QOL=Quality of Life)
しかし、この先の治療方法の場合だと体力的なこともそうだけど精神的なことも影響する。
それ故に「仕事はどうするのか」ということが求められる。
自分の場合はそれほどでもなかったのでなんとも言えないが(そもそも外科的治療のみなので)、抗がん剤のお世話になるとその副作用というのが尋常じゃないという。
内部的なことだけじゃなくて、外見の部分にもわかってしまう。
その一例として、脱毛だといえる。
化学療法を受ける前にも髪は切っているが、どうなるか想像できない。
今でこそどっかの役者さんみたいだ、なんて言うてるけど、世間的には「がんの治療」→「抗がん剤」→「突然抜ける」→・・・まさに『24時間テレビのドラマ』そのものだ。
患者本人がそれを受け入れてはいるけど、第三者的にはそれはできないといえる。
実際、医師もそれはいっていた。
「私たちのように医学を学んできた人間には理解できるが、そうではない学生さんにはまだ理解されない方が多いと思う」と。
確かに医療に携わる者としてはどういうふうになるかというのは頭でもわかっているし、実際にも見ているのでそうかもしれない。しかし、それ以外の大学ではどういう感じなのか、余程のことじゃない限りイメージ出来ないだろう。学生はおろか、教員にもその傾向があるといえよう。
以前のブログで「学校の現場にもがん教育は必要」というのを書いたけど*、無知からくる偏見や思い込み(一緒?)なのかもしれない。もし、『教える側』の人間ががん患者だったら…?そのリスクを考えての事だったのかもしれない。
迷った末、仕事に関しては辞退することになった。
決断するまでにかなり抵抗などあったかもしれない。
だけど、どんなに体力があっても、仕事ができてようと…まだまだ偏見などはあるみたいです。それゆえの決断だったと思います。
秋からもその大学で講義をする事になる予定だった矢先に、ホジキンリンパ腫だというのが判明して治療が始まったのです。
その治療が始まる前に、医師によるカンファレンスがありました。
治療のスケジュールを組んでいたのですが、仕事をどうしたいのかかなり迷っていたみたいです。
断るにしても、早めに伝えなきゃいけない。
それが痛いほど伝わっていました。
そのカンファレンスがあったとき、この病気だと判明する前の検査入院をしていた時で、検査次第では…ということだった。
当時はかなり精神的に苛立っていたこともあったし(ここは敢えて言わないが)、状況によってはそうなることもあるということだった。
働きながら治療をしていくというのは、近年では最早常識となりつつある。
昔みたいに病院で何週間も入院し続けるというのは、QOLなどからみても効率的ではないといえる(QOL=Quality of Life)
しかし、この先の治療方法の場合だと体力的なこともそうだけど精神的なことも影響する。
それ故に「仕事はどうするのか」ということが求められる。
自分の場合はそれほどでもなかったのでなんとも言えないが(そもそも外科的治療のみなので)、抗がん剤のお世話になるとその副作用というのが尋常じゃないという。
内部的なことだけじゃなくて、外見の部分にもわかってしまう。
その一例として、脱毛だといえる。
化学療法を受ける前にも髪は切っているが、どうなるか想像できない。
今でこそどっかの役者さんみたいだ、なんて言うてるけど、世間的には「がんの治療」→「抗がん剤」→「突然抜ける」→・・・まさに『24時間テレビのドラマ』そのものだ。
患者本人がそれを受け入れてはいるけど、第三者的にはそれはできないといえる。
実際、医師もそれはいっていた。
「私たちのように医学を学んできた人間には理解できるが、そうではない学生さんにはまだ理解されない方が多いと思う」と。
確かに医療に携わる者としてはどういうふうになるかというのは頭でもわかっているし、実際にも見ているのでそうかもしれない。しかし、それ以外の大学ではどういう感じなのか、余程のことじゃない限りイメージ出来ないだろう。学生はおろか、教員にもその傾向があるといえよう。
以前のブログで「学校の現場にもがん教育は必要」というのを書いたけど*、無知からくる偏見や思い込み(一緒?)なのかもしれない。もし、『教える側』の人間ががん患者だったら…?そのリスクを考えての事だったのかもしれない。
迷った末、仕事に関しては辞退することになった。
決断するまでにかなり抵抗などあったかもしれない。
だけど、どんなに体力があっても、仕事ができてようと…まだまだ偏見などはあるみたいです。それゆえの決断だったと思います。




