今回は前回のグルーブ感というブラックミュージックの重大要素に加えて、
さらにSEXY&洗練という発展要素を付け加えていきたい。

PVなどで黒人が妙にタキシードやパーティーやドレスで着飾り、
妙に男女の絡みがあって艶かしく感じないだろうか。
日本の清涼水のようなPVと異なって。

そして、そのPVなどに見事にスムーズでエロティックな音楽が
はまっていないだろうか。

そう。ブラックミュージックのひとつの大きな特徴として洗練された
セクシーというのがある。要はエロくて洒落てるということだ。

前回までのグルーブとともに自然に腰を動かすような艶かしさがブラック
ミュージックにはある。
その代表格として今回はマービンゲイの曲を紹介する。
これまでのグルーブ感がよりセクシーに洗練されているのを感じてほしい。

例によって、この曲を少しでも気に入ったら、これが入ったオリジナルアルバム
を購入しよう。借りるとダウンロードとPCで済ませるのは無し。



さて、前回、お話したグルーブ感は感じることができただろうか。
今日も、もう一度、グルーブ感を体験してもらいたい。

このグルーブ感はブラックミュージックの特徴的な個性であるし、大きな魅力である。

シンプルなフレーズやビートを繰り返して、盛り上がっていく。これに乗れるようになったときに、
多くのブラックミュージックが楽しめる。
テレビから流れてくる音楽や日本で生まれ育っていると、このグルーブ感はとっつきにくい場合もある。どうしても、日本ではメロディー重視だからだ。

今日は、アイザックへイズのシャフトという曲です。これも、チャカポコというギターとリズムが織り成すグルーブ感を感じてみてください。せめて、イヤホンかヘッドフォンかPC用スピーカーで聞いてもらえるとよいのだけれど。

このクールな抑えたグルーブ感がたまらない。ぐっと緊張感があって。

久々にクールな傑作です。
抑制の効いた演出で、過剰な派手な演出がなく、静かに、緊張感が続く。
主人公はほとんどしゃべらないのに、感情を移入していく。
ハリウッド派手展開モノが好きな人は見ないほうがいい。
こういうクールな映画は、男が映画を見ないため、あまり輸入されてこないし、宣伝もされない。
この映画の予告編でも、少し日本のは恋愛寄りになっている。そのため、米国のものをそのまま貼り付けた。特に、言葉がわからなくても、伝わる予告編だと思う。

この映画は、腑抜けた、軽薄な人生応援、予定調和感動モノのが多い昨今で異彩を放っている。
タクシードライバーが好きな人にすすめる。
特に、映画館で見るべき映画です。

もう、今年のナンバーワンに決まった。好きな人にはすごくはまる映画だと思う。
ゴッドファザー、メメント、預言、タクシードライバー、スカーフェイス、暴力脱獄
これらにピンとくる人には超おすすめです。






本日は、ソウル音楽を聴いていきたいと思う若い人へ向けたブログ記事の第2回だ。

さて、音楽を聴くときに、できればそろえてほしいのが、ある程度のオーディオだ。部屋の事情やお金の事情があると思うけれど、ソウル等は、迫力のある音量がある程度ないと魅力が半減する。デジタルの圧縮プレイヤーだけでは、少し、はまるには不十分かな。ましてやPCでは、たくさんの魅力が失われてしまう。
何しろ、心に刺さって、一生わくわくするためのこのブログ記事なので、そういう装置もできるかぎりね。
最悪、ヘッドフォンを1万円以上するものをそろえてほしいな。

さて、ソウル音楽について、今日は1曲紹介する。
the temptations の papa was a rollin’ stone だ
まず、聴いてみてほしい。静かにうねるようなノリを感じてみてほしい。
チャカポコというギターだけでなく、ベースやドラムのノリを感じてみてほしい。
このノリ(グルーブ)が感じられるかが今日のポイントかな。



どうだろうか。良さげに感じただろうか。
もちろんPCなので、完全に良さは伝わらないけれど。
このグルーブ感はソウル音楽のひとつの大きな魅力だ。

この曲を気にいったら、さっそく、この曲が入っているアルバムを買おう。
「買う」のだ。「借りる」のではないし、どこかからダウンロードしてくるのではない。
ブツを買うのだ。この買うと言う行為は、音楽にはまるためには、何故か、この昭和的行為が不可欠なのだ。

不謹慎なたとえで申し訳ないが、借りたりするのは、恋愛するのに風俗に行くようなものだ。
曲を聴くんだから同じじゃないのか・・・・いや違うのだ。
買うと、そのアルバムを真剣に聴くことになる。一回聴くとつまらないモノも何度も聴くことになる。
すると突然、最初つまらなかったアルバムがどんどん味わいが出てくるのだ。

もちろん、結局つまらないこともある。そうすると、そのアルバム代、損をする。損をすれば、学習する。今度は失敗しないようにしようとする。すると好みがだんだんとわかってくる。自分に合う情報収集の方法も少しずつわかってくる。

音楽は出合いだし、その出合いは大切にしないと、音楽にはまるのは難しい。
買って失敗するリスクも負わないと、音楽に心が刺される体験が乏しくなる。
今日は、特に、これから、いろいろ音楽聴きたいんだという、特に中学生や高校生、大学生といった若い人たちに話したい。だから、R&Bマニアのつっこみは勘弁。

このブログ記事に遭遇したということは、これも何かの縁だし、ソウル音楽を聴いてみたいんだよという気持ちを少しでも持っているのかもしれない。

音楽を聴いてみたいという気持ちから、音楽にどっぷりハマっていく姿を見るのはすごくうれしいので、何とか一生けん命に話してみる。

音楽はとても、心に刺さり、夢中にさせてくれるし、毎日わくわくすることが多い。それも1000円ちょっとのCDやレコードで。
しかし、夢中になるといった状態になるには、うまく出逢っていかなければいけないこともある。
すぐ気にいるような音楽は、ずっと聴き続けたり、心に刺さったりすることがないことも多いからだ。
良薬は口に苦しのことも多いからね。
その夢中になる状態を少しでもお手伝いできるように何回かに分けてソウル入門を書いていく。

ソウル、R&Bの定義や歴史は他の本などにゆずる。

この分野は、聴く人は60年代くらいにさかのぼったりするし、ヒップホップの影響を受けた今のR&Bもある。この分野でのファンの一種として、レコードを集める人がいるし、珍しいものを重んじたりする種類の人も多い。
でも、このブログ全体のテーマだけど、心がいかにその音楽で震えるか、刺されるか、踊らされるかがテーマだし、それが創作物の真髄だと思っているので、珍しいかとか、知識が多いとか、そういうことは音楽の本質とは何の関係もないので、レコード集めは主眼にしてほしくない。もちろん、夢中になれば、自然に量は増えるし、集める楽しさもあるけれどね。
家に5枚しかなくても、それで心が震えているのであれば、それがいちばんだよ。

大体、レア盤とか集めている人は、おっさんばっかりだしね。素直でピュアな感性の若造のやることではないよ。もったいない。そもそもメジャーで手に入りやすい心震えるR&Bだけでも軽く100枚は超えるし、それを抱くように愛おしく聴くだけでも、時間なんてないんだから。

音楽を聴くことより集めることを優先していると、必ず、どこかで飽きるし、虚しくなる。

またR&B(特に70年代くらいの)はお洒落なイメージもあるため、木端DJがカッコつけの道具にしたりする。
でも、20代でレアグルーブとか言ってる多くの人間が、10年もしたら、音楽から離れる。そんな雰囲気格好で音楽と向き合っていたら、飽きるのは当然なんだよ。
ファッション的にカッコいいのは必ず、いつの時代かカッコ悪いものになりがちだし。
その手の雑誌や本で紹介されているアルバムを追いかけるのはやめよう。震えるメジャーなものはたくさんある。「70年代のアメリカ軍のパーティーバンドで当時300枚しかプレスされていない」こんな言葉は音楽の質とはまったく関係のない話だ。こういうアルバムを得意げに本等で紹介している人は自分がカッコいいのであれば、音楽でなくてもよいのだから。

音楽を聴くことより自分がカッコいいかを優先していると、必ず、どこかで飽きるし、虚しくなる。

今日は、導入のお話のみで、次回から少しずつ紹介できればと思っている。それではまた。


アルゼンチン・スペイン映画です。
と聞くと、ミニシアターのマニアックかと敬遠されるのかもしれない。

しかし、これは、エンターテイメントとしても、はらはらして最後まで楽しめる。

25年前の殺人事件の犯人探し映画でもあり、サスペンスでもあり、恋愛映画でもある。
登場人物がとても丁寧に描かれていて、それぞれの心の葛藤に心が奪われる。
ストーリー展開も、よく練られていて、引き込まれる。
スターと宣伝だけに頼る、中身のないハリウッドサスペンスを見るなら、これを是非観てほしい。

映画館で見てほしいシーンもあるけれど、あまり名画座でもやっていないようなので、DVDでも楽しんでほしい。
珍しく日本映画をおすすめします


日本映画は通常は見ない。
理由はいろいろあるけれど、端的に言うなら、作り手が映画への愛情と才能に欠けているというところにあるかな。テレビの延長にしたり、映画なのに小ネタばかりだったり、映画という表現形態へのリスペクトに欠けるというところに、映画への愛情が感じられない。
それから徒弟制度臭が映画から漂ってくるのも苦手。

しかし、この告白は突き抜けている。

映像センスの良さ、スリリングさ、原作と拮抗する映画、時代の切り取り方、そして何より上質なエンターテイメントとして面白い。

泣かせるための日本映画や、ガキテレビ俳優の日本映画、テレビのための日本映画等々、どんどん低下していく質を取り戻してほしい。
その一撃になりうる作品だと思う。



この曲とPVは実にセンスが高いな。2009年の作品
サカナクションも、なかなか今一歩に感じるところがあったのだけれど、
この曲以降くらいから、格段にいい曲を造るし、オリジナリティがある。
もう4枚目のアルバムが出ているみたいだけれど。

この曲ではないけれど、クィーンを日本のPOPにセンスよく導入できたのは初めてだし、
それによってオリジナリティが高くなっている。

まだまだ、単純な草食ロックメロディの部分も見える曲もあって、うっ、とくることもあるんだけれど、成長著しくて瑞々しい。
ひょっとすると、ロックをやらないほうがもっと化けるかも。


ゆらゆら帝国が解散した。
ゆらゆら帝国として完成したため終了するとのこと。

確かに、変遷を遂げ、研ぎ澄ましてきた過程を経てきたロックとしては終わるのもうなずける。
すばらしいアート活動だと思う。
続けることも一方で評価に値するけれど、このようにアーティスティックな動機から解散するのも、
むしろ活動期の純粋さを表しているようで賛辞を贈りたい。
ポーズだけで、やることなくなったから解散したと言うバンドもあるけれど、彼らのアルバムを聴けば、創造性を追求してきた姿勢が理解できると思う。

ブギーロック、サイケデリックロック、彼ら独自のスタイルのロックと、見事な活動だった。

空洞です/ゆらゆら帝国

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グラン・トリノ [DVD]/クリント・イーストウッド,ビー・バン,アーニー・ハー

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たくさん、最近になって賞をとっている。
それもそのはず、かなり打ちのめされる映画だと思う。

ご存じイーストウッドは古くからスターとして君臨してきた。
その彼が監督になると、とても、繊細に鋭利に、そして想像力あふれた
作品を撮る。

今回の映画は、イーストウッド自身の真摯な人生のしめくくりと、
映画の中での主役の人生のしめくくりとが交差して感じられた。

恵まれた俳優人生をおくってきたイーストウッドの人間としての
深さが、映画のストーリーとともに深く刺さって胸をうつ。

日本では、大物の定義がよくわからないけれど、ベテラン俳優は
グルメやフアッションなどに塩漬けになっているのかな・・?
こんなに真摯に人生と向かいあい、作品に投影する人や社会貢献する人が少なすぎる。
3メートルのまぐろを釣ったからといって、一体なんなんだろう。





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