今日も折り込みの後で集金に行って・・・・
残り4軒まできました。
土日で回収できると良いなぁ。
なんて、終わったなって思う間もなく12月の集金が始まるんですけどね。
(16日開始予定)
おや、16日といえば12月のシチュCD第一陣の到着予定日。
取り込みやらなんやらで忙しいことになりそうだ。。。。
というとことで、本日の本題はこちら。
そこは狂った夢の淵~選択される定め~
ボイスは三楽章さん。
ではでは、いつものように、ネタばれは困るのって人や
こういうのって興味ないんだよねって人は
このまま回れ右してお帰りくださいね。
この作品のメインキャストは三楽章さん。
そして、サブ出演で佐和真中さんが出演してます。
前回の『その愛は病にいたる』の続編では三楽章さんがサブ出演でした。
今回、思ったのが・・・・佐和さんのパートの分量が思ったよりも多いってこと。
しかも、春人さんと一緒にいるのは『わたし』なので、『その愛…』みたいに定継との掛け合いではないんです。
てっきり定継との会話になるんだろうと思っていたから、全くの予想外でした。
そして、前作の『そこは狂った夢の淵』では分岐型ではなかったのだけど、今回はハッピーエンドとバットエンドに分岐します。
この分岐する部分のキーになるのが春人さんという・・・。
そして、改めて思う。
春人さん、黒い!黒過ぎる!とっても黒い!
(そこが良いけど)笑
なんかね、春人さんの腹黒さに比べたら、定継なんて可愛らしいものだわって感じです。
さて、前作の『そこは狂った夢の淵』から1年が経過してます。
前作がどんなんだったっけ?って方は2015年11月30日の記事をどうぞ。
どんな感じで感想を書こうかなって仕事中に(苦笑)考えてました。
定継はある意味分かりやすい人物だから、『わたし』にスポットを当てることにしました。
この1年の間に、わたしの周りは大きく変化した。
父が亡くなった。
父親といっても、間宮家に引き取られたわたしにとって血の繋がりは無い。
仕事仕事でいつも忙しく、滅多に顔も合わせない。
引き取られてからずっとそんな感じ。
《父親》らしいことってのはしてもらったこともなければ、可愛がってもらったという記憶も無い。
そういう面でいくと、わたしの世界は定継兄さんがいてこそ成り立っていた。
兄がいたから、ここで暮らしていけた。
確かに何の不自由もなく育てられた。
家のことやわたしの身の回りのことは家政婦さんが面倒をみてくれていたし、もちろん兄も過保護過ぎるほどの扱いをしてくる。
そんな環境だから、父に対しては愛情を感じたことはない。
愛情を受けてるとも思ってない。
だって・・・きっと父にとってのわたしは『将来の駒』でしかないから。
定継の他に子供が生まれなかった間宮家。
定継が次期当主になるのは決まっている。
間宮家のもろもろのことを引き継いでいくことになる。
実際、定継は『あんな』だけど、実に優秀だから。
『定継と結婚するのは間宮家に”益”をもたらす嫁だ』
わたしは・・・政略結婚という『家(会社)同士の縁を繋ぐ』ための道具でしかない。
まだ子供だった時は、こんなこと分かるはずもなく・・・。
頭もよくカッコよく自慢の兄が大好きで・・・・
「定継兄さんと結婚する」なんて言っていたっけ。
けれど、大きくなるに従って理解させられる部分が出てきた。
わたしは『間宮家の駒』。
兄は、間宮家に・・・・兄にふさわしい女性と結婚することになるのだ、と。
あれは、わたしがまだ兄への恋慕を捨てられずにいた頃のこと。
兄の友達が家に遊びに来たことがあった。
何度か顔を合わせた人もいる。(春人さん)
初めて見る人もいる。
そして・・・・女子も。
わたしの知らない兄の顔を見る。
初めて見る『他の女』との会話、態度。
初めて感じる強烈な嫉妬。
自分の心の中にどす黒い闇が作られる。
(今作で、春人さんがこの時のわたしの様子を『目で殺してしまえそうだった』と言ったくらい)
どうして『兄と結婚する』なんて思えたんだろう。
間宮家の当主になる定継にわたしはふさわしくない。
第一、父がこんなわたしの思いを許すわけがない。
この思いが今よりも強くなる前に、兄から離れなければ。
兄に好きな女性ができる前に。
兄の結婚相手を嫉妬の眼で見るのではなく、祝福できるように。
心から・・・祝福できるように。。。
そうして、ようやく・・・・兄への恋慕を捨てることができた。
心の中にできたどす黒い闇を覆い隠すことができた。
好きになれる人を探そうと合コンに参加してみた。
兄以上の人は現れることはないだろうけど。。。
そんな時に知った。
定継のわたしへの執着。
混乱する。
せっかく・・・ようやく・・・定継への思いを手放したところだったのに。
『間宮の嫁』にはふさわしくない、という声が聞こえる気がした。
大好きな人に抱かれて嬉しくないわけがない。
けれど、それを受け入れてはいけない。
最初の『ボタンの掛け違い』が大きな影響をもたらす。
このまま・・・という思いと、これじゃいけない・・・という思いが交錯する。
そんな時、父に呼び出された。
父の体調は思わしくない。
気がついた時には末期がんだった。
間宮家の実権は定継に引き継がれることになる。
そして、わたしには・・・・政略結婚の命令が下された。
わたしにはこの話を受ける道しかない。
間宮のために。
間宮家当主となる兄のために。
前作までの話や『この愛・・・続編』のスペシャルトラックに出てきた中に家政婦さんの話は出てきたけど、執事の話は今回のショートストーリーで初めてでした。
この執事は定継が幼いころから側にいた人物。
定継のために動く人物。
父を殺した、と言った兄。
とはいえ末期がんだった父の死期を『少し早めただけ』と言う。
指示を出したのは定継だけど、実際に実行したのは執事。
きっと、この執事の他にも定継に付き従う人は何人もいるんだろうけど。
父が死に、兄は政略結婚を白紙に戻した。
中には定継に反発する人たちもいたようだけど。
一部の反対を押し切って、わたしを妻にした。
わたしはどうするのが良かったんだろう。
わたしに執着するあまり、いくら死期が近いとはいえ自分の親を殺してしまった。
会社の重役たちからも親戚からも反対があっただろうに無理に自分の意思を通してしまう。
兄の愛情に溺れていれば良かったんだろうか。
でも、わたしが存在することで兄が壊れていく。
兄は、わたしに好かれることは無いと思っているから。
わたしの本当の気持ちを知らないから。
定継を遠ざけることで、もっと壊れていく。
かといって、兄のためにも間宮家のためにも、自分の思いに素直になって受け入れることはできない。
定継のわたしへの執着はどんどん加速していく。
宅配便の人と話した、というだけでお仕置きの対象になってしまうくらい。
1人で外出もできない。
ボディガードがついているけれど、それはわたしを屋敷の外へ出さないため。
そんな時、珍しく外出することを許してくれた。
ただし、1人ではダメ。
白羽の矢が立ったのは春人さん。
『春人なら安心だから』
待ち合わせの場所に現れた春人さんは、定継がどうして『クズ』呼ばわりするのか分からないほどの好印象。
『僕の奥さんにしか興味がないってのを定継は知ってるからね』
久しぶりのショッピング。
わたしのお気に入りのブランドショップで服を選んでいると・・・・
『どれにするか決まった?』
「これにしようかな」
それを見て、思いもよらないことを言われた。
『キミは、こんなにいろいろな服の中から定継が好きなものを選ぶんだね』
『そんなに定継のことが好きなんだ』
違う違う違う。
好きなんかじゃない。
好きじゃ・・・いけない。
この春人さんとのシーン。
最初は爽やかな好青年といった口調だったのが、徐々に春人さんの本性が見えてくる。
全てを見透かし、闇の淵から堕ちていく様を楽しむ。
『キミの定継への思いは、今まで通り言わないでおくよ』
「友達なんでしょ?どうして?」
『だって、その方が楽しいでしょ』
ハッピーエンドとバッドエンドの分岐点は、春人さんに電話をかけてアドバイスを受けるところです。
「もうどうしていいのか分からない。定継から離れるにはどうすればいい?」
『方法は3つ』
1つめは・・・
『間宮の、定継の目の届かないどこか遠くへ逃げる』
2つめは・・・
『今までの定継の悪事を信用できる人物に話して、アイツを逮捕してもらう』
もっとも、これは間宮家の力を考えると、途中でもみ消される可能性が高いからお勧めはしない、と。
3つめは・・・・
ここで、電話の声はフェードアウト。
何を言ったのかは、聞いている『私』には分からない。
ただ・・・・とても嫌な予感がする。
ハッピーエンドでは、選択肢1を選びます。
定継の目を盗んで、窓から木をつたって降りる。
ところが、すぐに見つかってしまう。
走って屋敷の外には出たけれど、すぐ後ろには定継が追いかけてくる。
『待って、オレを捨てないで』
その声に振り向くと・・・・・・・・危ない!
とっさに定継を庇って、わたしが車に轢かれてしまった。
病院で目を覚ますと・・・・そこにいたのは春人さん。
「ここは・・・どこ?」
『病院だよ。良かった、目が覚めたんだね。定継は事後処理でちょっと出てるんだ』
「どうして病院にいるの?」
『車に轢かれたの覚えてない?ちょっと待って、どこまで思い出せる?』
『こんな形で幸せの道を手に入れるなんてね』
わたしが思い出せたのは・・・・2年前。
2年前と言えば、わたしが定継に薬を盛られ始めたころ。
定継と結婚したことも、父が死んだことも、その父を殺したのが定継だということも、定継に犯され続けていたことも、薬を盛られていたことも、好きの気持ちを封印したことも、全て記憶にない。
定継は、みんなに祝福されて結婚したこと、父はホスピスで静かに苦しまずに逝ったという偽りの記憶を口にする。
わたしの記憶喪失が一時的なものなのか、永久に続くものなのかは分からない。
事故によるものなのか、『無かったことにしたい』というわたしの思いからなのかも分からない。
バッドエンドでは選択肢3を選びます。
帰宅した定継を誘い愛しあう。
そして、枕の下から取り出したのは、ナイフ。
『オレがオマエを殺してしまう前に、オマエが殺してくれるんだ』
定継を刺した後で、自分にもナイフを突き立てる。
『せっかく逃げられるというのに。一緒に死んでくれるのか』
「愛してる」
『オレも愛してるよ』
ここで物語は終わります。
春人さんの時は定継が来てくれて助かったけれど。。。
でも、たぶん・・・わたしも定継も死んでない。
定継の優秀な執事が異変に気がつくだろうし。
だいたい、あれだけ刺されて出血した春人さんが生きてるんだから、そう簡単に定継が死ぬわけない。
それに、もしかすると春人さんが訪ねるとか、執事さんに様子を見るように連絡するとかしたかもしれない。
スペシャルトラックでは佐和真中さん演じる春人さんのお話になります。
このスペシャルトラックの始まりは電話。
電話の相手は定継だと思われる。
『借りを返せて嬉しいよ。それじゃ、また』
スペシャルトラックはその愛のハッピーエンド後なのかバッドエンド後なのかは明言されてません。
でも、『わたし』は逃げようとしたことでお仕置きを受けている最中ですから、バッドエンド後なのかなと推測。
とすると、わたしが春人さんを刺して2人が血まみれになっている時に定継が現れて病院の手配から事後処理から何から何まで『間宮』の力を使って処理してくれたってことですからね。
これは春人にとってみたら、大きな大きな借り。
その借りを返せたということは、今作のバッドエンド後のお話なのかな。
わたしのことをそそのかしましたからね。
放っておくわけにもいかない、というところなんでしょう。
春人さんの『わたし』は純粋な子でした。
でも、定継の『わたし』って実は狂気の淵にいる。
定継は『盲目』になってるから気がついてないけど、春人さんにはその辺りのことがハッキリ見えてる。
『キミは俺たちと同類だから』
前作でいっそのこと『わたし』も狂気の淵へ堕ちてしまえばいいと思ったのですが。
今作で、どっちに転んでも狂気の淵へ堕ちることになりました。
今作も良かった。
定継のクズっぷりも春人さんの腹黒さも。
もちろん、三楽章さんのリップ音と吐息も。
このクズたちのお話、また聞きたい。
もう1人のクズ(アキラ)の話もね、聞きたい。
3人だとどんな会話になるんだろう。(笑)
さーて、今夜は新作はお休み。
明日は通常記事でお会いしましょう。