今日は折り込みの広告量も少なく、紙質もそこそこ良かったおかげで
すこぶる早く仕事終了。
12時少し回ったくらいに帰宅。
さて、今日は集金も18時スタートと遅めだし、何を観ようかな、と
ハードディスクの中を覗いていたら、ふと目に留まったのがコレ。
【誰も知らない】
2004年の作品で、主演の柳楽優弥くんが、
カンヌ映画祭で最優秀主演男優賞を取ったことで記憶してる人が多いのでは?
賞を取った当初はなんだかんだと見逃してしまい、
それから数年経った後にはすっかり忘れ果て・・・。
今年の夏前くらいにBS-NHKで放送したのを録画しておいたことすら忘れ…。
1988年に実際にあった「子供置き去り事件」をモチーフにしている、という。
いったい、どんなに鬼のような母なのだろう・・・と。
映画は引っ越しから始まる。
大きなスーツケース2個を抱えた母と息子。
普通に引っ越し業者が引っ越し作業をし、
母も息子を伴って大家さんのところへ挨拶に行く。
ごくごく普通。
母の息子に対する態度も、息子の母に対する態度も。
その後、不思議な光景が繰り広げられる。
荷物の・・・スーツケースの中から、小さな子供が、
女の子と男の子が出てくる。
しかも、無理やり詰め込まれたのではなくて、
まるで秘密のゲームのよう。
長男が駅まで迎えに行き、連れ帰った女の子。
この子もこの家族の一員。
さすがに大きくてスーツケースには入らないからね。
2DKのアパートに母親と長男、長女、二男、二女の計5人。
この一見、優しそうな母が、いつ鬼のように豹変するのか?
ところが、朝起きたばかりで忙しいだろう時間でも
子供たちと遊んだり、おしゃべりしたり。
夜、仕事から帰宅すると、勉強を見てあげたり、
家事をこなしている子供たち(長男長女)を褒めたり。
見終わってからサイトを見て子供たちの戸籍がないのを知ったのだが、
子供たちの出生届け云々を抜きにしたら、
ここまでは、とてもいい母親に見える。
疑問なのは、何故子供が4人いることを隠していたのか。
だいたい、大家さんに「父親は単身赴任で海外へ」と嘘をついているのだから
子供の人数を誤魔化す意味がわからない。
母が崩れていった原因は、男性。
残念ながら、ニュースなどでもよく見る・・・。
そして、この映画の元になった事件。
巣鴨子供置き去り事件
1988年と、もうずいぶん前のことなのだけど、
この事件の記憶はない。
きっと、当時はニュースやワイドショーなどで放送されたりしたんだろうけど、
その後も似たような事件があるせいなのか、
他の大きなニュースにかき消されたのか、
記憶がない。
どんな事件だったのか、検索してみたら、
当時の新聞の記事を載せているブログを発見した。
(どうやら、このブログ、放置中らしくリンク許可がもらえないので
興味のある方は検索してみてください)
映画では一番年少の二女でも5歳なのだが、
実際は最年少は2歳。
長男の年齢は同じに作られているが、
映画では弟妹たちの年齢が上がっている。
子供たちだけで、ガスも水道も電気も止められた中、
必死で生きていく姿を見て、
応援したくなる気持ちが生まれる。
仲良くなったコンビニの店員から、バイトは16歳にならないとダメだと聞かされ、
廃棄処分のお弁当やおにぎりをもらっているのだが、
そもそも、戸籍がない。
16歳になったとして、バイトできるのか?
映画では描かれていないが、実際にはこの子供たちを自宅で産んだという。
それって、すごいこと。
子供2人産んだ経験のある自分だけど、へその緒の切り方も結び方も
知りません。
あんなに大きくなる臨月のお腹を周囲の人が気が付かないのも変。
いくら静かにするように言いつけたとしても、
子供たちがいることに気が付かない隣近所も変。
人の噂話って嫌なものだけど、
変だなって思うことは積極的に話した方がいいように思う。
映画にしても、実際の事件にしても、そうなのだが、
「変だな」ってもやもやと感じている大人がいたはず。
「でも、自分だけこんなこと言っても・・・」と口を噤んでいる。
「あそこの家、子供しか見ないけど。親はどうしてるの」
「学校のある時間とか、真夜中とかに歩いてるよ」
こんな風に、上手く情報交換ができていれば・・・。
電気・ガス・水道のライフライン。
料金滞納で止まってしまう時、その家の様子を見に行くってことはしないのかな。
もし、様子を見に行くということをしていれば、
親が帰ってきていないとか、子供だけで生活しているとか、分かるはず。
ライフラインを止めたら、それこそ死活問題だということも分かるはず。
自分の家の隣にどんな人が、
どんな家族が住んでいるか知ってますか?
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