私は、方向音痴である。
それも、極度の。
街中はもちろんのこと、デパートでも迷う。
エスカレーターを何度も乗っているうちに
自分がどっち向きに位置しているのかわからなくなって
どこから建物の外に出ればいいのか、わからなくなる。
駅もそう。
出口がたくさんあると、どこから出ればいいのかわからない。
出たら出たで、地図上では真っ平らな景色が、
当然のことながら立体で、それも高層ときている。
その地図も、わかりやすいように要点だけ記入してあるんだろうけど
肝心の要点が現実世界で見つけられない。
何とか辿りついたとしても、帰り道にも難題が待ち受けている。
あれって、行く時と景色が違うから、
まるっきり新しい道を歩いているのと同じでしょ。
そういえば、就職の面接試験の時もやはり道に迷ったっけ(それも2社)。
1社目。
途中にあった消防署の前でトレーニングしていた隊員に道を聞き、
結局わからず、駅前交番まで戻って細かく教えてもらって辿りついた。
(不思議と消防署の前は通らなかった)
2社目。
今度こそ迷わないぞ、と意気込んでいたが・・・迷い・・・。
大きな交差点にあった交番に駆け込み、助けを請う。
「住所からすると近いから電話してみな」
と、交番の電話を貸してもらって電話した。
現在地の交差点を告げると、
「近いから迎えに行ってあげる」
私が待っていた交番のはす向かいにあるビルだった。
ここから見えるじゃん・・・
後に、ここに入社することになったのだが、
お使いに出される時は、
これでもか!ってくらい細かく書いた地図を持たされたものだ。
帰社すると、第一声は「迷わなかった?」
「はい、大丈夫です」
と、元気に答えながら、心の中では・・・
(迷ったよ。迷いましたとも・・・軽~くね)
もちろん、何度も行ったことのある場所は迷わない。
・・・横道にさえ入らなければ・・・。
そう、つい先日のこと、市役所に用事があって
職場から直接自転車で向かった。
できるだけ上り坂のないルートを選んで進む。
幹線道路で行くと、
一度ガーっと下りたのと同じくらいの上りが控えている。
そして、せっかく上ったその坂をまた同じ高さ分下りるという
なんとも言いようがない状態。
(立ちこぎでも厳しい、軽いイジメですか)
でも、そこはもう20年近く住んでいる地元。
抜け道くらい知っている。
上り坂の寸前で脇に入る道を進むと、
田んぼや畑を横目に見ながら、
元凶の小山の裾野を回りこめる。
(こんな道を知ってるなんて、私ってなんてお利口さん)
裾野の端まで来た時。
いつもなら、ここの交差点で右に進み順当に行く。
でもこの時、ふと魔がさした。
どうせここを右に行ってもすぐ左に曲がって行くんだから、
ここで真っ直ぐ進んで、あそこに見える交差点を右に行けば、
市役所前の道に出るんじゃない?
で、行ってみた。
(ホントはいけないんだろうけど)
イヤホンで音楽を聴きながら、軽快にペダルをこぐ。
車もめったに来ない道、心地よい風、
植えたばかりの苗と田んぼの水が風に揺らめく。
さ、この交差点を右に。
あれ?
想像してたのと、様子が違う。。。
ここは・・・どこ・・・・・・・?
えーと、あっちから、こう来て、こうだから、、、
だったら、こっちに行けば・・・。
とりあえず、すぐ出てきた交差点を直進方向に渡ってみた。
が、その先に広がる街並みは・・・こんなの知らない。見たこともない。
一生懸命考えて、なんとなく戻る方向と思われる右に向きを変える。
次の交差点に来た時に、
「あぁ!この眼科、知ってる~」
よかった。遭難しなくて済んだ。
ほどなく無事に市役所に辿りついたのだが、
いまだにどうしてあの場所に出たのか、
理解不能である。
ブログランキングに参加中
私も方向音痴よって人も、迷ったことなんてねーよって人も
よかったら、ポチッとしてあげてくださいな