霊感は強い方ではない。


が、全く「ない」とは言い切れない。



小学2年の時のこと、寝ていた部屋の正面に台所が見える。

夜中にふと目を覚まして、台所に目をやる。


「あれ、ママが手を洗ってる」


ふと隣に目をやる。


「あれ、ママが寝てる」


ん~、まっいいか。


(子供ですから、こんなもの)



このときの映像は今でもはっきり覚えているけれど、

手を洗っていた母は、暗闇の中うっすらと白く浮かび上がっていた。




これが最初の体験。

このあと、ずーっと何も感じることもなかった。





そして、25歳くらいのこと。

元亭主のお父さんが亡くなり、

彼の実家でお葬式の後のお茶出しをしていた時。


ポットにお湯を入れて、皆さんのところへ。

お茶を入れようと、押す。


カスッ カスッ


蓋を開けてみる。

今入れてきたばかりなんだから、お湯が入っているのは当たり前。

もう一度・・・


カスッ カスッ


「もしかして、お父さんが今来てるんじゃない?」

なんて、話しているうちに

普通に出るようになった。


この現象は、自宅に帰った時にも起きている。





何年か前。

仕事部屋の襖の貼り替えをした。

12月31日。


翌1月1日。

実家の母と電話している時に、

何気なく、貼り直した襖を見てみたら


(ん? この赤いの何?)


長さ3ミリくらいの赤いクレヨンで描いたような線がある。

このとき、我が家にはクレヨンはなく、

子供たちも悪戯書きする年齢ではない。





上の子が高校生の時。

朝、お弁当を作ろうと台所へ。

視界の端を影が過った。

視線を向けるが何もない。

時間は5時50分。


翌日、再び視界の端を影が過る。

視線を向けると、濃い灰色の人影がすーっと移動している。

一瞬、子供かと思い、目を凝らす。

でも、まるで眠くて目がしょぼしょぼしているときのように

いくら目を凝らしてもクリアに見えない。

姿が消えたのは上の子の部屋がある方向。

部屋を覗く。

爆睡中。

他に人影はない。

影が通った場所にはソファがあり

上下動無く動くのは不可能。

だけど、私が見たのは一定の高さのまま移動していた。

台所に戻り、時計を見ると・・・

5時50分。


「やだ、昨日と同じ時間じゃん」


翌日から5時50分過ぎてから起きることにしたのは

言うまでもない。





それからも、気配、目の端を過る影、タバコの匂い

なんてのもポツポツあったり。





そして、今日の昼間。

仕事部屋でフェロ☆メンをかけたまま、

台所へ行くと・・・

仕事部屋かその隣の部屋(私の寝室)の方から

男の人の話し声がする。

(ん?この曲セリフないよね。なんで話し声?)

引き返すと声が止む。

台所へ向かうと、また声がする。

引き返すと止む。


(外かな。外だよね。外ってことにしようよ)



夜になってから、本棚の前に立っていたら、

左斜め上から右下に向けてスッと何かが

落ちたような過ったような

黒い影。

私の前髪をかすっていった。


下を見ても何もなく、

自分の髪の毛かもしれないと触ってみたけど

左上から右下なんて・・・無理だし。。。





これって、何なんでしょうね。


やっぱり、気のせいってことにしておきたい。