11/11
LA初日
飛行機で寝たけれどやはり眠い。キムラ君がパスポートを無くした為、成田→LAX→ホテルと一人だったけれど、そういえば完全に一人で旅に出る事なんてここ数年なかったから、とても新鮮で、これはこれでいい感じ。
シャワーを浴びてから、LA在住の真司郎とご飯を食べて、二時間仮眠してからブルーノマーズのライブに。
エキサイティングすぎた。武道館でスーパーフライヤーズとやった事をそのまま高いクオリティでやられた感じ。。ショッキング。
音楽とテクニカル側の完璧なシンクロ具合と、一度使われた印象的な技法は二度と使わない徹底っぷり。
あと何よりサービス精神。全曲に渡ってサービス精神がすごい。曲中で喋るパフォーマンスも、イントロの再構築も非常に自分とかぶる。。。おこがましいけれど。
近所に素晴らしいお店を発見して、ロウジュースを買い込む。
あと持ってくるのを忘れてたグルタミンとメラトニンをここで買えたのも本当に大きい。ありがとうあのお店!
11/12
LA二日目。
欧米ツアー初日。ぶっちゃけ全然ねれなかった。二時間寝たら起きて、の繰り返し。時差のせいもあるけど、それ以上に精神的な物が大きかったように思う。
Troubadourはすごくトラディショナル。大きな大きな、また特徴的な配置のスピーカーが音を出すと、年季の入った壁や床が震えて、その歴史が空気を伝ってくる。
音楽が鳴らされてきたのだなぁ、と強く感じられる。
とても楽しみだ…けれど、
同時に物凄く、そして色々と怖い。
人が本当に入るのかも怖いけど、
ダンスも、ラップも、歌も、ピアノも、と詰め込んだこのパフォーマンス、エンターテイメントの本場、U.S.のオーディエンスの目にはどう映るんだろうか。
どんなスタンスで、どんな気持ちで挑めばいいんだろうか。何がどうなったら成功で、何がどうなったら失敗なのか。確認する物差しでいてくれた石川淳も、ずっとライブを見てきたキムラもいない。(二人がいないのは事故が重なった物だったけれど、ライブの是非の物差しが無いというのは簡単に割り切るのは難しい出来事だ)今回の欧米ツアーがただの徒労で終わったら色々とダメージがでかすぎる。不安がすごい。
その分、一曲目の段階で熱狂で迎えてくれたオーディエンスには非常に感謝しているし、ただただ嬉しかった。
日本では凡そお目にかかれないレベルの歓声と歓迎に対して浮き足立たない様に細心の注意を払い、感触を確かめながら二曲目、三曲目と進む。なんとなく状況がつかめてくる。
前の方にコアなファン。後ろの方に棒立ちの、友達に連れてこられた人か関係者、と言った感じか。
ただ、コアなファンも、全曲までは知らない様子。逆に、後ろの方の人も時折踊ったり歓声をくれたりする。これは届いているかの良いバロメーターになるぞ。リアクションが音楽とパフォーマンスに対して正直なのは、とてもやり甲斐がある。
しかし、強く応援し続けてくれている人ばかりではないのにも関わらず日本よりはるかに大きな歓声とリアクションなのだから、お国柄を感じずにはいられない。
ただ、こちとらその大きなリアクションと歓声に気を良くして酔ってしまうような三流ラッパーではないので、しっかり熱狂をコントロールしながら、かつ少しでもオーディエンスの心に触れた瞬間を感じたら一気にスピットして押し切る。
試合運びは、相当に上々である。これでいいのだ、最後にクライマックスが来るように、徐々に持って行こう。
ただ、精神も肉体も疲労が異常なレベルだ。
物凄い色々な事を考えながら、物凄い肉体的に出し切っている自分を感じる。頑張れSKY-HI。
それと、あとで知った事なのだけど、ダンスパフォーマンスが非常に評判が良かった。欧米前に新曲のリハーサルをして本当に良かった。あともちろん、皆と来れて良かった。
アメリカで成功するためにする事は、「フィジカルで出来るエンターテイメントを追求する」という方向で間違いないし、それを体現するのにダンスパフォーマンスは非常に大きな役割を果たしてくれた。
センテンスは、やや受け?だったけど、後半への口直しとしても、ラストスパートへの鉄砲玉としても充分に機能していたように思う。日本でのセンテンスとはまた違った意味とを持っていた。
ピアノと歌もしっかりと届けられている。MCの英語が、かなり気持ちが前に出てしまい、英語が普段に輪をかけて拙くなってしまったけれど、逆にいじらしさを演出していたようにも…思う。もちろん、それは完全に意図してない物だったのだけれど。
そう、吠える様にエモーショナルにラップをスピットし、
激しくダンスパフォーマンスをしたあとに、
たどたどしい英語で一生懸命気持ちを伝える、というのは中々効果的に思えた。エモーションにも拍車がかかるのだ。
Over the Moon辺りで完全に伝わった実感を得る。どこの公演でも、この楽曲の、なんというか…ミュージカル性?俺の、完全に曲の中にいる時特有のパフォーマンス(という言い方はいやなんだけど。立ち振る舞い?)と相まって、非常に大きな役割を果たしてくれた。
Over the MoonとDouble Downがとてもよく機能していたのは、分析と検証の余地があるだろう。
あとはナナイロホリデー、スマイルドロップみたいなディスコがとても感触が良かった。
HIPHOPは、人を選ぶ。お客さんが全員とっぽい訳ではないので当然か。
ただ、Logicのカバーは、歓声と、まさかのpreHOOKでの掛け声まで飛んでくる。やはりここまで売れている曲だと皆知っているし、もはやラップがどうの、ポップスがどうのなんて聴き方はしていない。ラップこそが一番売れている、ポップミュージックなのだから当たり前なんだけど、まだまだラップ自体がマイノリティな日本に住んでると忘れてしまうこの価値観。
楽曲は、やはりUSナイズされたそれを増やしたい気持ちが湧いている。
ポップさを強調したナナイロホリデーが非常に感触が良かったのを考えると、必ずしも現行のHIPHOP,R&Bだけが必要なものではない事も感じるし、スピット系のラップは時代遅れとかいう考え方もそもそもなさそうだ。
我々が思ってる以上に、「良ければなんでもいい」のだ。
ただ、一言で初見の人にスタイルを伝える必要はある。この研鑽は急務だ。
ライブ終了後、物凄い量の歓声から、アンコールが巻き起こる。何を演奏するか、自然と迷いはなく、愛ブルームをチョイス。絶頂に至ったオーディエンスのテンションと、BPM早めのディスコチューンの相性は抜群で、最高の空気でライブを閉める事が出来た。
ライブ後は、本当に嘘のない絶賛をしてもらったと感じられたし、ショーンさんが呼んでいて現地の著名人がSNSに上げてくれたり、コディサンダーソンに至っては身につけていた指輪をくれたりした!嬉しかった。知らなかったのだけど随分と有名なジュエリーデザイナーなのだね!ネイティブアメリカンモチーフでとても気に入っている。
本当に、LAでのこの公演は多分生涯でも指折りの大切なライブになった事と思う。
褒めてくれる人の大筋の感想は、
「ファストラップ」
「エンターテイン」
辺りをフィーチャーした物が多かった様に感じた。
特に気に入ってくれた人のうちの一人である(そして権力者でもある)リチャードは、「ハミルトンを見た様だ」と評してくれた。
なるほど、ミュージカルの様な感情の起伏、シナリオ(曲の流れ)を感じるエンターテイメント、というのを心掛けるのはヒントになるかもしれない。
メッセージは合間に英語で喋ればとりあえずそれで充分伝わる。やりようとやりがいは凄く感じられた!
ビデオと曲がこれから凄く大切になるね。
USで通用するポップスを作る、という考え方かも。わかりやすく言えば、トップ40に入ってて違和感のないそれを作る必要があるのだ。J-POPのマナーを丁寧に踏襲する必要はもうないと感じたけれど、現行のラップミュージックに完全に寄せる必要もなく感じた。"わかりやすく提示するスタイル"を、絶対に近い将来に探し当てて、2018を有意義な物にするのだ。世界で通用するアーティスト、というと凄く陳腐に聞こえるけれど、それを本当の意味で目指すタイミングが来た事を、可能性が自分にとてもある事を感じた。ビッグデイだった!
11/13
※Recした日なので割愛します
ただ良いRecが出来た事と、日本でHIPHOPアーティストとスタジオ入るのとなんら変わらないってことを感じた、みたいな事が書いていました。
11/14
※NY到着時、割愛します。
ただ、11月のNYがひたすら寒くてヒートテックを大量に買った事が書いてありました笑。
(NY編へ続きます。3月からフルバンドと共に回る集大成的なツアー、Marble the Worldは現在メルマガ会員先行受付中!無料メルマガ会員登録はこちらから!)