学期末の活動②―「スクール・ダイバーシティってなんだ?!」@成蹊大学! | スクール・ダイバーシティ

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成蹊高校生徒会の1パートとして活動しています。あらゆる多様性に気づく繊細さ、すべての多様性を受け止める寛容さ、疎外や差別とは対極にあるこんな価値観を少しでも広く共有したいと思って活動しています。

 前回は、成蹊中学に出向いてのトークライブでしたが、今回は、718日に成蹊大学の授業に招かれて行ったトークライブについてその内容やいきさつを紹介したいと思います。


わたしたちが参加させていただいたのは竹内敬子先生の「人権とジェンダー」という授業で、だから、このブログの読者なら今回のコラボにほとんど違和感もないと思います。まあ、同じ学園内のことでもありますし。

でも事はそう簡単ではなくて、例えば、中高教職員全員宛のメール配信、全学園教職員宛のメール配信などを通じてイベント開催をアピールしたとしても、教職員のみなさんが会場に足を運んでくれることはそうそうありません。誰もがそれぞれがやるべきことを抱えていて、それをひとまず置いておいて、高校有志団体イベントへ、それもまったく強制力のないイベントへ、というのは簡単なことではないのです。だから、竹内先生がわたしたちのイベントに関心を持ってくれて、そして参加してくれて、さらに、それをおもしろがってくれた上で、今回大学でのトークライブが実現したというのは、とても大きい。ダイバーシティな発想を通じて、ゼロから繋がりができるという感触をつかむことができたからです。こういうことがあると、エマ・ワトソンもマンデラもマツコも仲間だという可能性もいよいよ現実味を帯びてくるというわけです。この話については、以下を参照してください。http://ameblo.jp/sksd14/entry-12176472011.html


以下、トークライブの内容をかいつまんでいきたいと思いますが、当日のコンテンツのうち「文化祭の宣伝」についてはまた日をあらためて。


「スクール・ダイバーシティってなんだ!?@成蹊大学」

はじめに

あいさつとコンテンツ紹介

活動の概要

*スクール・ダイバーシティの目指すところを一言で。「多様性を可能性に!」これは、世界の見え方を変える発想だと思う。

*参加メンバーは生徒、大学生、教員(専任/非常勤)、他校の教員も。今日のメンバーは高校生プラス顧問教員。

*今日のメインコンテンツ「TV朝礼ミニトークライブ」について。読んだ通り。TV朝礼の場を借りて、2分程度のトークライブで、ダイバーシティの発想の共有を図ろうとする試み。


1.ミニトークライブ「宣言」についての物語1

*文字起こしバージョンはここ。http://ameblo.jp/sksd14/entry-12176472011.html

*「宣言」って?「多様性と平等についての宣言」を4年前に作った。これを生徒手帳に載せたいと思っている。なかなか載らない。「宣言はまだ浸透してない」と言われる。でも、浸透してたら載せる必要ないよね的な気持ちはある。ただ今度こそ載りそう。

*スタート当初の様子。「学校が前提とするフツー」にうんざりしてた5人の3年生と教員で集まって、課題図書決めて読んだり、映画の話を持ち寄ったり、自分たちが感じた疎外ややらかしちゃった疎外について話したり。

*「学校が前提とするフツー」についてみんなで事例を出してみる。「ミニトークライブ」にずいぶん入ってるけど。やっぱジェンダーでしょ。スクールカースト。「みんな右利き」幻想!


2.ミニトークライブ「宣言」についての物語2

*これも文字起こしバージョンはここ。http://ameblo.jp/sksd14/entry-12176472011.html

*モデルは「南アフリカ」の憲法。自分たちで訳し直してみた。あとは各種人権宣言的なものを参照。

*「仲間」っていう感覚について。ダイバーシティに価値を見いだす人たちなら、みんなつながれそうな気がするっていう感覚のこと。これについてはここも参照してください。http://ameblo.jp/sksd14/entry-12182409145.html

*ダイバーシティな人、仲間になれそうな人をリストアップしてみる。能町みね子さん(サブカル系mtf)、ジョディ・フォスター(最近同性婚)、乙武さん、ガガ(支援者でもありバイセクシャルでもあるらしい)、マドンナ(LGBTフレンドリー)、ダイバーシティ側に突き抜けてるカップル、ブラピ&アンジー!、オバマ大統領!日本の人があんまり出てこない。これが現実か。でも、こうして見てくると当事者ともその支援者ともつながれそうな気がする。たぶんこれは妄想ではないと思います。


3.これまでの活動を振り返る

*上映会&トーク(『ミルク』『ヘルプ』『アイ・アム・サム』『アナと雪の女王』『パレードへようこそ』『桐島、部活やめるってよ』)、ジェンダーレス装撮影会&写真展&トーク、公開ダイバーシティ・ランチ・ミーティング(dunch)、中学生対象のハンセン病トークライブ、モノ作りとジェンダーの実演&トークライブ、ブログ、「ダイバーシティ通信1-18」、毎週のdunch…


4.「ミニトークライブ」③―直近の活動について

TV朝礼ミニトークライブ「モノ・モノ作りとジェンダー」についてはぜひここに行ってみてください。リンク

*ジェンダー化されたモノ・コトの事例をリストアップしてみる。結局「カリスマ美容師」は男!

*相撲女子?刀剣女子?編み物男子?日傘男子?床屋女子はいないかな(笑)。いずれにしても、暗黙のジェンダールールを越えると「なんとか男子」とか「なんとか女子」って呼ばれる感じなのでは。

*おねえタレントはたくさんいるけど、おにいタレントがいないのはなんで?女性が男性領域に入り込んでくることを、男性中心主義的な社会が無意識に拒んでるのでは?男が男を降りるのは、パイを取り合う敵が減るわけで、だから「あり」なのでは?


おわりに

大学生たちにお願い。自分自身が誰かの多様性をないがしろにしてしまった経験、逆に、自分の多様性がないがしろにされた経験、何気なければ何気ないほどいい。それを教えてほしい。ペーパーでもらえれば、トークライブで使わせてもらいたい。つまり、やらかしちゃった経験と、やられた経験です。

あいさつ

成蹊高校スクール・ダイバーシティはいつもこんな感じでdunch(ダイバーシティ・ランチ・ミーティング)やイベントを進めている。スタート当初より大幅に参加者も増えて、活動範囲も広がっているが、大学で話ができるという機会も今までの先輩たちの積み重ねのおかげだなと考えると、これからのダイバーシティがとても楽しみ。またこんな機会があるとうれしいです。


終わった後、この授業、イベントを見ていただいた大学の先生からメールをいただきました。そのなかに、写真撮影の手伝いで来ていた大学院生たちがおもしろがってくれて、研究室に帰ってからも議論していたという話があって、それはわたしたちにとってとても励みになるエピソードでした。竹内先生もそのFBで今回のイベントのことを大きく取り上げてくださいましたし、学園のFBも触れてくれました。こういうことがあると、またみんなでがんばろうか、という気持ちになります。ありがたいです。まあただ、どこかに出かけていって、ほめられてばかりいるうちはまだまだですよね。もっともっと活動の幅と質を、ということで、関係者のみなさん、8月末-9月初のトークライブ準備勉強会に向けてちょっとめんどくさいことがんばりましょう!




@seikei.u