集落の人々は、まるでお祭り騒ぎ。


集落にある、今はもう医者のいない
医師会館を借り切り


ニコニコ宴にはしゃぐ

集落の人々と
子供たち。


こんなに強いなら
隣の県庁のある町のチームと
逆の隣の石仏のある町のチームと


大会をやろう。


そんな話が盛り上がり


たちまち、大会が組まれることになる。


その大会で、
石仏の町のチームと引き分け

県庁の町のチームに勝った子供たちは


町のどのチームも成し遂げることのなかった


県庁の町の大会で優勝したチームに勝つことを成し遂げた。


人口で言えば
神社の町の20倍の町

そして、神社の集落とは
1000倍の人口を持つ町のその年一番強いチームに


勝ったのである。


もちろん子供たちは
ひたすらにライト方向を狙い続け


木々から吹く風もまた

何回か、子供たちに味方して


ファースト後ろにふらふらと上がる詰まった当たりを

長打に変えた。


お祭り騒ぎが加速する子供たちと
集落の人々の中で


都会から来た子供が

空を見上げていた。


自分の役割が終わったのを、知っていたのである。