笹目川河川敷の越冬蛹。            2024

 1日5万人近くの利用客が利用客がある、武蔵浦和駅から歩いて5分ほどの所に人工河川の笹目川があり、駅の周りに建つタワーマンションの連なりが川面に写りそうな近さの河川敷に昨年2023年10月に年々少なくなるジャコウアゲハの越冬蛹、コンクリ土留めに40数匹を数えたが、年を越せた蛹は一匹も見られず、25%ほどが天敵に被害に遭い、残りは病気になったか、蛹の色が枯葉色の茶色、茶と黒の二段に変色、また黒に変色、の3種類に分けられる。

笹目川の自然界のジャコウアゲハの羽化は絶望的になってしまった。

毎年自宅で飼育した10~15匹ほど越冬蛹を羽化し笹目川に放蝶してきたが、昨年は高温が続きの影響か、自宅に馬の鈴草に産卵に来ても普段の数の1割ほどしか産卵せず、越冬蛹も4匹にとどまった。

10月の笹目川の業者による除草作業の前に終齢を迎えた幼虫26匹を自宅に持ち帰り、

小分けして育て蛹になったが1匹は11月に羽化し飛立ち、3匹は天敵と病気?による絶命、現在総数22匹の越冬蛹が自宅に生存している。何匹羽化できるか神頼み。

 また、ウマノスズクサ自生地では、秋に発芽するカラスムギなどのイネ科の植物が河川敷を覆う状況になり、成長期になってもウマノスズクサの姿が見えない。

4月23日に越冬蛹の最初の羽化、5月12日、14頭目の羽化が最後になった。

前半に雄が9頭、後半になって雌5頭が羽化。

笹目川から確保してきた幼虫のうち、無事に羽化したのは10頭、

12頭は飛翔することができなかった、原因はヤドリバエ?による、2頭、病死4頭、

残り4頭は幼虫時の食草不足で越冬できる大きさに蛹が育っていなかった。

羽化するたびに1.5㎞程離れた笹目川自生地に放蝶に出かけた。

   2020-5/27画像、 馬の鈴草を移植した天端とコンクリート土留め金網柵

 4-22日、羽化まえの蛹

 4-23 今季初の羽化(雄)

         開翅9㎝

越冬蛹は小さいながらも約25㎜、上の蛹は幼虫時に食草不足で蛹になってしまった。

今年の越冬蛹の4割は全長20㎜ほどしかなく、羽化できずに絶滅している。

5-3 食草不足の蛹は羽化時に問題を生じる、この蛹は完全脱皮できずに数日後絶命

 5-10 この蝶も食草不足で蛹になり発育不全になっている。

 5/16 羽化後の殻蛹、左側は病気と発育不全で羽化できず絶命した蛹。

  2023-12月 コンクリ土留めの蛹、この時点で多くが滅亡している

 

本来、笹目川自生地の幼虫は遊歩道の街路樹1.5~3mの高さで蛹になるか、遊歩道の脇の1.5mの高さの金網柵の上部で蛹になるのが通例で、数年前は気付かないほど少なかった土手の天端と60㎝程の高さの遊歩道コンクリート土留の壁の蛹が2年前から、多くの見られるようになり、越冬できないで病気や天敵に侵され、絶滅する蛹が大半を占めるようになっている。

2年前の越冬蛹で22匹がコンクリート土留めで蛹になり羽化できたのは1匹のみ、

昨年は44匹がコンクリート土留めで越冬したが羽化したのは無し、全て絶滅。

街路樹で蛹になる幼虫は見られなくなり、食草不足が影響しているのか、

笹目川自生地での自然界の越冬蛹の羽化が絶望的になっている。