御朱印を集め始めると、必ず直面する疑問というものがあるように思います。「神社とお寺は一緒の御朱印帳で頂けるのか」「御朱印帳は裏も使えるのか」…等々。そのひとつに、
一ヵ所で何種類も御朱印を出しているお寺で、一度に何個も貰ってもいいか
という疑問も含まれるでしょうか。
まず私なりのルールとしては、一度に二つ三つまでなら何の躊躇いもなくお願いしています。ただどうしても自宅から遠かったり、山奥で気軽に何度も来れないようなところは、この機会に…と多くの種類があれば頼んでしまうこともあります。
ただ、頼むときには野放図にお願いする訳では無く、以下のことに配慮して考えます。
●受付の混み具合、御朱印の書き手の人数、時間帯
●拝観前に御朱印帳を渡して、拝観後に受け取るような仕組みのところはお願いしやすい
●そこのオリジナルの御朱印帳を買ってそれにお願いする
●「七福神の御朱印」はそこだけ頂いても唐突なので遠慮する
●直書きか書置きか(書置きだと相手の手間がかからないので頼みやすい)
時間的余裕、人的余裕があるようだと多めに頼みやすいですし、経験上あまり嫌な顔もされません。オリジナルの御朱印帳に書いてもらうほうが相手の印象がいい、というのは私の思い込みかもしれません。ただ御朱印帳に既に書いてある場合もあるので、それだと相手の手間が省けるということに繋がります。
ただ、これらのことをいくら考えても無理な場合があります。それはお寺のポリシーで、
一回の拝観では御朱印は一個しか書かない
となっている場合です。「御朱印とは納経した印であり納経しないと書かない」という、いわゆる御朱印原理主義ともちょっと違います(それはそれで否定はしません)。
それを踏まえていくつか経験した事例を挙げて検証してみます。
●鎌倉の五山の某寺。複数の霊場の札所を兼ねているが、一回の拝観では一個しか書かない、と沢山頼むと怒られるらしい。私が行ったときは奥様で書置きのみの対応で二つ頂けた。
●京都の東寺。ここはいつも行列になっている。御朱印は8種類あるが、一回目は複数書き手がいたので4個お願いして、二回目は書き手が一人だったので預けて30分後に受け取りに来る形で4個お願いした。預けるにも受け取るにも行列に並ぶ必要があり。書き手は女性ひとりのことが多い。
●京都の法住寺。オリジナル御朱印帳を買うと全ての種類の御朱印が書いてあり、おまけで今様もひとつ書いてある。
●奈良の某寺の中のお堂。5個頼んだら「はい、5個セットね!」と別な書き手に頼んで、待っている間にお堂の解説を丁寧にして下さった。
と、色々ありますが、大抵は何種類も一度にお願いすると淡々と書いて頂けるか、一瞬エッと躊躇されるものの容認する形で書いて頂けることが多いです。最後の例のように「喜んで!」というのは例外ですね(笑)。歓迎されるかどうかは事前にはわかりません。
今まで「御朱印は一個まで」と注意書きがあるところは見たことがありません。東寺では行列が長くなって途中で書き手が一個まで、と言い始めて、並んでいたオバサン達が「ずっと並んでたのに一個しか貰えなかった」と文句をブツブツ言っていたことはあります。そんな中でこっそり頼んでしまう私も私ですが(スイマセン)。
そんな風にして何となくやっていた私ですが、今回の奈良旅行で唯一、うまくいかなかったお寺がありました。法隆寺です。それについてちょっと詳しく検証したいと思っています
【②につづく】