久しぶりの長谷川脚本ですね。そして同時に長谷川氏らしい描き方が爆発してて良かったです。

・Aパート

前半はスパナがマルガムへ変貌する道筋。序盤でスパナが10年前に両親をグリオンに殺されていることを示しつつ、そのグリオンに強い憎しみを抱いていることも示してあげる。そしていざグリオンを目の前に、かつ死んだはずの両親が再びグリオンの手にかけらられている光景を見てスパナがマルガムへ変貌する場面。とてもじゃないけど子どもには見せられない絶望の見せ方で感心しかなかった。
 
10年前、スパナの両親はグリオンによって殺されていましたとさ。その死に際を間近で見てしまったスパナは強い憤り、そして強い憎しみをグリオンに抱いてしまった。そのことを鏡花は気にしており、絶対にグリオンと対面してはいけないと思っていた。だが現実は異なり、会ってしまった。
 
全てはグリオンの企図していた通りとなり、スパナはマルガムへ変貌。自分という存在を捨てた彼は自暴自棄となり、エンジェルマルガムと衝突。
 
最近のスパナはとにかく「強くなりたい」の一点張りであり、宝太郎に抜かされ、そしてまさかりんねにも抜かされ、焦りの表情が浮かんでしまう。そんなスパナを鏡花は気にしていたんだろうね。「強さ」は誰かを守りたいという……まさに宝太郎やりんねのような感情を持たない限りは強くならない。そう思って鏡花は宝太郎たちのところに向かったんだろうね。
 
きっと彼女がスパナの過去を話したのもその思いだろうし、強くしたいという気持ちも自らが師匠という立ち位置であり、保護者としての立ち位置もあるんだろうなぁって。スパナがマルガムに変貌したとしても、鏡花は決して見放すこともないことから結構情がわいてるのかなぁって思ってます。
 
その他、宝太郎やりんねの感情も良かったし、「仲間を救いたい」という気持ちでマルガムと化したスパナを助けようとしていたところも良かった。W主人公だな……。
 

・Bパート

後半は短めだし、次回へ繋げる布石なのであんまり述べることはないかな。人非ずものへと走ったスパナは次回どのようにして「仮面ライダー」へとなっていくのか。そして鏡花はそんな彼とどう向かっていくのか、また宝太郎やりんねはどう対処するのか。スパナのマルガム化を間近で見てしまい、グリオンの目的が垣間見てしまったミナト先生は今後どう動くのか。かつ、ラケシスはどう行動を取るのか。
 
(ラケシスは今後離脱すると思うけど……多分終盤の方かなって思います)
 

・まとめ

ヴァルバルドの首元にどうしてマフラーがないか……という設定が回収された今回の話。果たして次回どのように繋げるのだろうか……?
 
あと本編と一切関係ない、令和ライダーのベルトについて話しますけど……令和ライダーのベルトってそれぞれ数字を模している物が入ってるよねぇって。ゼロワンとゼロツーは数字そのものが入ってるけど、セイバーは「3」を表すかのように3つの本を使う。リバイスの場合は「4」を表す判子が変身道具となっていて、ギーツは「5」を表すように狐の火の玉が5つマグナムバックルにあるし。今回のガッチャードは些かこじつけのように感じるけど、指を引っかけるところがまるで「6」のように表しているように思えるし。
 
──ってことは、次のライダーも7人目だから「7」を表す物が入ってくる?
 
もしこの仮説が正しければ、ガッチャードの次の作品は今年の流行を入れながら……「7」を表す物を取り込んでくるかも知れない。ガッチャードは昨年の流行であったトレーディングカードが変身道具となっている訳だし、次の作品は今年の流行を取り込んでくることは想像に難くないし、その中に上手く「7」を入れてくるんだろうなぁ……ってコソコソと思っておきます。