暑い……ですね。

 

 

 

全体的な感想

今回の話は昨今問題となっている「教員の過重労働」について。そして、それプラスで繰り広がった「パワハラ」問題。前者も後者も現在大問題になっている論点なので、物語の折り返し地点にテーマにしたのは凄く良い方策だと思います。
しかもテーマと本筋を上手く絡ませているのは神の所業です。うめぇ……。
 

「パワハラ」問題&「過重労働」問題

テーマに入る前にまず本筋。
嶋田は判明した岡部のアパートへ向かって行きました。アパートの入り口でベルを鳴らしても留守……と言っても引っ越したらしく、何度かベルを鳴らしても応答はありませんでした。
 
で、舞台が夜の学校になる。夜になっても未だ教師達は働いており、いつ終わるのか分からないぐらいの働きっぷり。そんな中、新津先生が古賀先生に仕事を押しつけれている場面。あの場面と荒井先生が「どうぞ~。どんどん鍛えてあげて~」って言っているところとか、わざと音を立てて「まとめよろしく~」と言っているとこ、まじパワハラの一例ビデオとして使えると思いました。胸糞悪いです。
 
と言っても、普通の人なら「ごめんなさい」って強く退けられるとは思うけど、この場合の新津先生って新人教師らしい真面目な性格だから、それが裏目となってパワハラを受けている感じ。多分赴任早々からパワハラを受けているものだと思います。
まあ、その当時はまだ小川先生が生きていた頃らしく、まだパワハラはドラマほどの過激さはない様子。
 
そこから分かったんだけど、小川先生って周囲の先生ないし生徒からも分かることとして、上下関係構わず誰に対しても平等で話す人って感じ。こういう人がいると、大体はパワハラやセクハラなどのハラスメント問題は起こらなそうだし、もし起こったら「問題を公表すべきだ!」と言ってしつこくつきまとってくる感じ。一部の人からは嫌がる性格だとは思うけど、大体の人からは崇められる、そんな感じの人物像。
 
でも今は小川先生が亡くなっているから、古賀先生や荒井先生は好き勝手にパワハラし放題。新津先生を生徒の為に立派な教師に育てあげなくちゃという勝手なる思い込みのもと、彼をいじめていきます。柴田先生から言われる場面があったけど、「成長の機会を奪うつもり?」とか「あいつの成長を奪うのか?」という勝手なる理由は大体のパワハラをする人の言い訳だし、胸糞悪かったです。呆れるどころか、イライラしてきた。
 
それで、物語が半分になってきたところで新津先生がバイクのひったくり犯にひったくられ、更に個人情報が流出するという踏んだり蹴ったりという状況に。今のパワハラが過激にならないよう、新津先生は本来の午後九時まで学校にはいないことという規則を破り、一人職員室でキーボードを叩きます。そのことが校長にはバレルものの、その場を誤魔化して生徒の成績表の業務に。
 
しかし。バレるのも時間の問題であり、新津先生がひったくられたことがすぐに職員室で大騒ぎになります。その後から続く話は本当に目も当てられないぐらい、酷い。そこまで古賀先生は新津先生に当たるかな……、って思いました。多分私の他にもそう思った人が多いのでないかな……。
 
バレる直前の話に巻き戻るんだけど、「それで良いんですかね。警察でしか解決できない、学校の問題があること」と嶋田が水野先生に言ったことが確かにそうだなって感じた。
そもそも学校って警察がいるようなところじゃないじゃん? でもこのドラマってスクールポリス制度という名で警察に学校を整備している限り、今や学校は警察でしか解決出来ない問題が山ほどある。その問題を警察に任せっきりにしたら、教師って居る意味あるのだろうか。そう感じました。
 
あとそれに、新津先生と柴田先生による茶番劇にも直結しますが……。今や昨今の教師は命辛々に過重労働を続けている。「辞めたい」という声が続々と続く中、大体の理由が「生徒の為」という理由。残業手当も貰えず、公務員だから決まった給料でしか貰えない。定額働かせ放題の教師にとって第三者から見れば確かに「やりがいの搾取」であり「やりがいの奴隷」なんですよ。でもこの問題が長く続いているということは、国は現場のことをあまり知らないし、他の問題があってなかなか着手しづらい。このままだと教師が減る一方で、日本の将来が不安になるばかりなんだな、これが。
 
 
 
あとはまあこんな感じ。最後は本筋が進んだ。
嶋田は岡部を襲ってあの事件のことについて脅迫まがいに訊ねて、最後に学校に戻って浅村先生に訊いてる。
 
どうやら涌井が岡部から受けたものは強制性交つまり暴力であり、普通は刑務所行きでかつ、岡部先生は無論懲戒免職を食らって教職の免許も剥奪されているはず。それなのに彼が教員を受けているのには理由があり、その理由には小川先生が関わっているという。どういうわけか知らないし、謎が深まったし、上下関係構わずもの申す小川先生がまさかの隠蔽事業に加担するということは、涌井が受けた暴力というのは保護者も出しゃばっているということ。そして、何度か涌井を気にかけている尾崎も怪しいっちゃ怪しい。多分、事件全貌としては結構深いのではないか? と思う。
 

まとめ

こんな感じ。折り返し地点の第6話としてよく出来ていると思いました。