今学期は、医療系の専門学校で英語を教えてるんです。 


でも、ボクが教えているのは、「試験のための英語」じゃありません。
「社会に出たとき、どう考えるか」 のほうを、かなり強く意識して話しています。

 患者さんが求めるのは、病気の完治。 そして、その先にあるのは「安心」だと思うんです。 


だから、
笑顔。
目を見て話す。 

そういうこともかなり言います。 


日本語学校でも教えているので、日本に来た留学生たちが、 「日本人って、目を見ないよね」 「笑わないよね」 と感じているのは、ボクには見えている。 


もちろん日本人には日本人の文化がある。 でも、病院では、不安な患者さんを安心させることも大切な仕事だと思うんです。


 例えば、学校では、 

Yes/Noで答える質問は語尾を上げる。 

5W1Hの質問は語尾を下げる。 

と教わります。
もちろん、それ自体は間違いではありません。

でも、病院や歯科医院の現場で本当に大事なのは、 「正しいイントネーション」より、 患者さんを安心させること。 


だから現場では、あえて5W1Hでも語尾を少し上げて、柔らかく聞く人がたくさんいます。

 “Where does it hurt?↓”
だと、場合によっては尋問みたいに聞こえる。 

でも、
“Where does it hurt?↑”
だと、 「どこが痛いの?」 という優しい感じになる。 

つまり、 英語のルールより先に、 「相手がどう感じるか」 を考えているんです。 


単語も同じ。
専門家だから、“molar” のような専門用語は知っておく必要がある。 

でも患者さん相手なら、
“back tooth”
と言い換えたほうが伝わることが多い。

 “cavity” より、
“This tooth is bad.”
のほうが伝わる患者さんもいる。


 通じなければ意味がない。 


医療現場で大切なのは、 「英語を知っていること」 ではなく、 「相手に伝わること」。 


 「習わなかったから知らない」 は理由にならないよ。

 社会では、全部を誰かが教えてくれるわけじゃない。
試験範囲もない。

 知らない単語が出てきたら、 想像する。
調べる。
質問する。
それが必要。 

実は、“頭のいい人”って、中高生くらいの時点で既にそれをやっている。
先生に言われたことだけを覚えるんじゃなく、
「これってどういうことだろう?」
「他の場合は?」
「相手はどう感じるんだろう?」
を自分で考えている。 

受け身の勉強だけでは、社会では足りない。 

だって社会は、 「答えが配られていない問題」 ばかりだから。


 だからボクは英語を教えながら、 実は、 “考え方” を教えているのかもしれません。 


……いや、まあ、現実問題としては、 スカスカの4ページを100分でやるので、尾ヒレをつけないと時間がもたないという事情もあるんですが(笑) 


なので毎回、 「誰か質問しに来ないかなぁ」 と、釣り堀の管理人みたいな気分で餌を撒いてます。 

でも、なかなか魚がかからない。 


ちなみに昨晩の『出川イングリッシュ』、学生たちは誰も見てませんでした。
あれ、英語教育の宝庫なのになぁ…。📺🦷