ディアク・パッサー
デンマーク人のギャグセンスについて
いろいろ考えているのだが…
最初にご紹介するのは、
やっぱりディアク・パッサーだろうか。
喜劇役者というか芸人で、
とにかく彼は面白くて、
この顔を見れば、
デンマーク人は自動的に笑う。
という約束事みたいになっている。
一見、せんだみつおに
似ていなくもないが、
そんなモノと比較してたら、
デンマーク人は怒るかも。
彼は国民的スターなのである。
大げさな演技と誤解されがちだが、
本当は、控えめな演技との
コントラストが彼の持ち味。
ボケときまじめ、
熱情と無感情、
狂気と冷静さ、
そのバランスにたった笑いなのだ
とデンマーク人は言う。
ただ、彼の笑いのセンスは、
デンマーク語のできないぼくたちには
全然といっていいほど、
理解できないのだ。
デンマーク最大の喜劇役者は、
ぜったいに世界では認められない
とデンマーク人も自負するくらいだ。
(この逆説がデンマークらしさだ)
彼を有名にした持ちネタの中に、
デタラメ・ロシア語というのがある。
たぶん、このサーカスがそれだと思う。
これは言葉がわからなくても、
ちょっとは笑える。
おもしろくないと思ったら、
それはあなたに、
デンマークの笑いのセンスが
ないからである!
とにかく、デンマーク人の
ギャグ・センスには、
ちょっと独特なものがあると思う。
華やかな芸人人生とは裏腹に
リアル・ライフの彼は
非常にシャイで、
舞台のあとは憔悴しまくっていた。
1980年のチボリ・レヴューで、
舞台の直後に彼は倒れ、
すぐそばの病院での
二度にわたる蘇生の試みもむなしく、
54才の短い生涯をとじた。
デンマーク演劇界にとっても、
早すぎる死であった。
ぼくもがんぱって、彼の笑いのセンスが
わかるようになりたいものだ。