幸福なるかな心の貧しき者
「幸福(さいはひ)なるかな心の貧しき者、
天国は汝のものなればなり。」
(マタイ伝5-3)
年末は忙しいものです。
「忙しい」という字は、
心が亡びると書くのです。
おむつおむつおむつ…。
心が貧しくなってしまった人には、
「笑い」が必要です。
そんな人のために、
いささか古いですが、
笑える本をご紹介します。
今は亡き中島らも(1952-2004)の
『超老伝-カポエラをする人』(平成2年)です。
もし、まだお読みでないなら、
ぜひお読み下さい。
角川文庫で新品が460円、
アマゾンの古本なら
1円~10円くらいで買えると思います。
たとえばこんな一節はいかがでしょう。
「何度も言うようだが、隣りの家に竹立てかけたのは
竹立てかけたかったから竹立てかけたのであって、
竹立てかけられた家の者は
竹立てかけるなと言っておかなかったから
竹立てかけられたのだ。
竹立てかけられても仕方があるまい」
プロの○チガイと自認する、
主人公、菅原法斎先生のことばは、
結構ウンチクのあることばも多いです。
この本の中には、
有名な蘆原金次郎将軍も登場します。
主人公、菅原法斎は、
ボードレールの研究家として、
『中島らものたまらん人々』(昭和62年)
にも登場しています。
こちらの本も講談社文庫で新品でも580円、
アマゾンの古本なら20円くらいで買えます。
この本も貧しくなった心に、
ぬくもりのようなものを想い出させてくれるような
気がします。
次のような一節はいかがですか。
「北陸には、カニの目ききをして五十年、
人呼んで『カニの源さん』てな人物がいて、
その源さんが手のひらにカニをのせただけで
その内容量、味、鮮度などを神がかり的に察知し、
『ほい、これはヘジャだぁ。
ほい、これはモンタロだぁ。』などと、
われわれ一般人にはわからない専門用語を
駆使しつつ、トロ箱によりわけているのではないか」
…カニが食べたくなってきました。
ぼくは、この本にサインをしてもらいました。
もちろん、まだまだこれから活躍するという頃で
まさかあんな自殺まがいの最期をとげるとは
思いもよりませんでした。
どちらももう20年以上前の本なのですが、
今でもまだ充分、楽しめるとは思います。
忙しい方にも、簡単に読めて
簡単に笑える、安い本を2冊、
ご紹介いたしました。
ちょこっとリフレッシュのために
いかがですか?



