どんぐりと山猫
宮沢賢治に「どんぐりと山猫」という小品がある。
この挿絵には、たくさんのどんぐりたちと、
そして、「きのこ」でできた馬車が描かれている。
だから、どうってことはないが、
どんぐりを拾いに近くの山に行った。
桜ばかりが植樹されているあたりは、
とうぜん、どんぐりも全然ない。
ところが、クヌギの木が一本あるだけで、
落ちてます。落ちてます。
いっぱいのどんぐりで、
もういくつあるかわからないくらい。
ひとつ、ふたつ、みっつ……、
300はあったかな。
いや、1000個は越えてたかも。
「なんでそんなにええ加減なん?」
「ドングリ勘定や!」
はい、しょーもない。
笛をつくってもいいし、
やじろべえなんかも作るようですが、
丸い形のクヌギのどんぐりではダメかな。
たしかに、大したことないですね。
おや、ひとりちょっと高いのがいます。
「一番低いやつに下駄はかしといたったワ」
宮沢賢治のかの小品の中でも、
どんぐりたちはつまらないことで争って、
裁判になっているというのでした。


