おれとかあちゃん
おとうさんに
どれほどひどいことば
あびせられていたか
しらないもんな
なんども
たちなおれないような
きたないことばで
罵倒
されたし
無視
されたし
たった数回
家に入れなかったって
延々と根に持つ
たかがそのくらいで
オマエの
連絡不足が招いただけだ
おとうさん
札幌から帰ってきて
チェーン壊して
家に入ったんだぜ
泥棒か
いろいろあったな〜
イヤすぎてしまいこんで
でてこない
いえのなかでは
そととべつじん
ひとづかいがあらくて
りようするばかり
たべものにいじきたなくて
ひとのたべかけでも
なんでも
ひとりでたべつくす
だらしなくて
いつもおぶつまみれ
いま
ぼけて
じゃないよ
もともと
トイレも部屋も
臭くて汚くて不潔
だらしなくてたべこぼし
部屋中床に散らかす使用済みティッシュ
薬に依存して
すぐに薬局に注文の電話
寝室でペットボトルや空き瓶で
おしっこして
こぼして
臭くて
ベッドも床も
臭くて
泣きそうになって
2階のトイレのうんちまみれ
うんちの洪水
3回くらいはあったかな
浣腸
使って
廊下中うんち
手であちこちうんちまみれに
洗面所もぜんぶ
べったり
泣きながら片付けた
なんども逃げ出したくなった
でも
いずれ世話になる
って
呪いをかけられていた
オマエ
釧路町で
なにも手伝わず
知らず
暮らしていたくせに
おれたち
どれだけつらかったか
知らないだろう
帰るのやだな
百花と史多と
幸治父ちゃんのところに行きたいな
帰る
じゃないか
お邪魔しに行くんだ
おれの家ってどこにも無いんだ
あそこ
史多とおとうさんと
オマエの家で
おれ
ただの他人の居候だ
10歳のとき
とうちゃんについていって
かあちゃん捨てればよかったな
鬼婆にされた
かあちゃん鬼のお面が外せない
おれのせいで
みんな
歪む
おれ疫病神