母の家でドア越しに会話 | 日々是も~そうぼ~そう好日

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⚠️妄想ブログ⚠️
北海道今金町在住。
勤務先HOTELいまかね。
ヒキコモリ生活10年以上。2025年2月ニンゲン復帰リハビリ開始。
日本一清流の町で義父義弟のごはん係担当。
此処は空が何処までも広くて綺麗で天国。
下の義弟故栗城史多。アメブロや著書弱者の勇気が大好き。

必死でしがみついていた蜘蛛の糸が

切れた音がした


あんたたち

いいかげんにしなさいよ


叫ばれた


あんたたち


だれ


わたし


です


かあさんがおかしいって

みんなに言って


正常な妻が

夫に刃物を向けたり

生死の危うい状況の夫を

見捨てて逃げたり


しますか

できますか


キモチワルイ

吐きそう

半年

泣き続けて笑い続けて

ぼろぼろ


ニンゲン怖い

饅頭怖いじゃないほう

怖すぎる


こんな場所に居たくない

怖い

親子で斬り合う


声が耳から離れない

罵り合う

醜い

いやだ

ことばをこんなふうに

蔑ろに


わかりあうために

さずけられたことば

斬りつけるために

振り回す

武器にする

偽る


百花はなくなるすこしまえから

会話するように

声を得た

はなしかけると

うん

ってきこえるなきごえが

だせるようになった

いっぱい

はなしかけて

百花のことだけを考えられた時間だった

腎臓病

頚椎ヘルニア

わたしが外に出られないせいで

病気にしてころしたの

母のひざに

とびのってだっこして庭に出るのが

習慣になっていた

抱き損ねた母が

かなりあとから

もっちゃんだっこしそびれて

いきなり飛び乗るから

床に

ぶつけちゃったの

って

直ぐに

おしえてくれたら

首痛いまま

しなせなかったかも

ヒトのこどもだったら

大泣きしたはず


もっちゃんがわるいの

突然飛び乗るから


そのあといつもだっこしてくれたから

しんじてうたがわなかった

オマエ

裏切った

百花の自業自得だと言う


赦さない


都合の良い時だけ可愛がって

捨てる

オマエをしんでからも

恨む

赦せない


嫌いになる感情の維持は

好きでいるよりも

難しい

じぶんの負担がおおきすぎる

だから

存在ごと消す

嫌いじゃないよ

消えただけ

記憶から整理整頓して

開かないアルバムに

移動する


だから寝て起きて

ふつうに笑える

眠るたびに

捨てる記憶が増えてゆく

だいじに

みえるところに

置いておくには

アルコール

記憶固定

忘れたくない記憶を

貼っておく


つらいとき

呑むと

ぜんぶ消えないままで残る

たのしいときしか

呑まなかった

ライヴのあとだったり

しあわせなときに

お猪口ひとつ

消えないでねって

祈って


もうそんなこと忘れてた


いそがしい

つらい

くるしい

にげたい

もういや

むりやりそとにつれだされる

ニンゲンいっぱいいる

こわい


いえのなか

どなりあうこえ

ののしりあうこえ

こわい

いや

もういや


なかよくして

たずねたことばに

ひていけい

つかわないで


おかねばかり

しゅうちゃく

妄執

狂っている


キモチワルイ


要らない

おかね要らない

キモチワルイ


みんな狂う

キモチワルイ


百花のところにいきたい

迎えに来てって

あの日から

抱っこでみおくったあのひから

おねえちゃんを

はやく

むかえにきてって

たのんでいたのに

こない

ちいさな骨になって

そばにいても

むかえにこない

さいごがくるしすぎたから

めを

とじないままで

こときれた

だから

すぐに火葬した

めから腐る

暑い日だったから

いたむ

お通夜

冷たい百花のからだ

朝まで

史多の部屋で

くっついてねむった

すぐに葬儀社を探して

墓地で

お別れした

墓石はあのころまだ少なくて

おこつひろい

したばしょも

もうだれかがねむっているばしょに

なってしまっていたかも


そのあと

おかしくなった

あるけない

なんども百花をさがして

あちこち

うろうろして

泣いて

動けなくなって


また壊れた

もうだめだとおもった


おとうと

家族を連れて

来たはずだ

煩い

五月蝿い

うるせぇな

来るな

騒ぐな

階段を狂ったように

昇り降り

足音

ドアをバンバン開け閉め

まったく躾けられていないこどもたち

病んだ妻

おとうとがキモチワルイ

こんな家族

連れて


いっしょにごはんたべよう


おとうとが

いったらしい


なんで


ってこたえたらしい


オマエらと

壊れたおれが

なんで

したしくしなきゃならない

おれ

もういきたいのに

いきているオマエらと

接点

要らないよ


なんで


って

たぶん

おれ

ほとんどしんでたから

たべなくてもいい

って

ことかな


わからない

記憶しなかった


おとうと


はじめて庭で会った

あのときだけでいいよ


あとのおれ

ぜんぶ抜け殻だったから


史多

なんどもいっしょに空港に行った

はじめて会ったのは

居間


もういない


おれが

家にいなければ

このおうち

壊れなかった

おれが史多に大学に行って

町長目指せば良いって

車のなかで

言わなければ

登山って

言わなければ

おれ



史多

ころした



おれのせいでぜんぶ

消える