けさつうきんのときのできごとです
おかあさんらしきこうれいのかたが
おとこのひとのあとをすこしおくれておいかけていました
おとこのひとがすわりこみました
おしりをだしました
「うんこーーーでたーーー」
こどもではありません
おとなです
どうしますか
わたしはひだりがわのほどうをあるいています
ふたりはみぎがわのはくせんのなか
どうしますか
わたしは
じかんがありませんでした
きょうはしょくばにひとりきり
ちこくしてしまえば
つぎのつうきんしゅだんはしばらくありません
しょくばは
むじんになります
ましてちこくするりゆうがせつめいできません
どうしてよいものか
みられたくないだろうか
おかぁさんは
みてほしくないだろうか
それとも
たとえば
ちりかみやびにーるぶくろはもっていたのだから
てつだうべきだったか
それよりも
ねぇおかぁさん
どうして
そこではしちゃいけませんといえないの
どちらなのかはわかりません
こころがこわれてしまったおとななのか
おとなになることのないこどもなのか
どっちにしてもしてはいけないことはおしえなくてはなりません
じかんはありませんでしたが
くやしいわたし
よゆうのないときに
みないふりをするしかない
かんがえあぐねて
みないふりをするしかない
でももしも
おてつだいできます
そう
つたえられて
おかぁさんがほっとしてくれていたら
もしも
てだすけがほしいときだったら
どうだろう
どっちだったのだろう
おかぁさんは
ずっとそばにはいられない
じゅんばんだけでもおいてゆかなくてはならないさだめがあって
つれてゆくこともできない
こどもはかならずしもおとなにはならない
おやもずっとおとなではいられないかもしれない
ふいに
こどもにかえるひがくるのかもしれない
そのときに
ごかぞくがくるしいことのないように
うむこと
おいること
おそれなくてすむようなくにづくりがはじまればいい
つなみやじしんだけがひさいではなくて
こころがひさいするげんじつがあって
かろうじてでこぼこのすくないこころをたもてているものは
こどもをまもらないといけないようにおもって
きょうは
くやしいわたし