翔子さんのおかあさま。
ひとは、絶望のあとに、希望を授かるものなのかもしれません。
生きることに、迷いのあるひとが、とてもおおい。
しあわせを感じるちからが弱く、いつも怯えて生きていて。
あなたのむすめさんは、翔子さんは。
かけがえのない才能を掴み取れた。
これからの未来をじぶんの腕とゆびさきですすんでゆける。
あなたが、導いたのです。
親の敷いたレールの上を歩きたくないと、泣いたひとが居ます。
大嫌いです。
その上を、どのような速度で、どこに向かうべきか。
自分で決められもしないくせに。
逆らうことでしか、存在を示せない。
代々続いた大切な連鎖を。
未来に残そうと。
すべきなのに・・・・。
ひとは、アヤマチに気づけない。
なんて。
そこまで種としてオシマイなんて。
思うのはいやだな。
もう。
子孫を残したがらない時点で。
ひとは絶滅危惧種になりつつあるような・・・・。
ほろびてゆくことを、嘆くものは居ない種でしょうけれども。
動物園のいきものたちを。
可哀想だと、思う不思議なひとたちが居ます。
いきものは、食べること、繁殖し、子孫を未来に繋ぐこと、が生きる軸。
起きている間は、ずっと食べるものを探す。
空腹に苦しみ、満腹で幸福になり。
では。
飢えを知らずに。
安全な柵に囲まれ、来園者を眺め。
信頼できるひとの加護の元で暮らせること。
不幸でしょうか。
不幸をつくりだすものは。
同情の名を借りた優越感でしょうか。
知能だけが基準では。
あまりにも不自然。
ひとだけが、じぶんの不幸を作り出す。
美味しいご飯を食べて。
好きなひとたちが、笑っていて。
眠くなったら眠れて。
愉しいと思える何かが少しあって。
それだけで。
じゅうぶんに満たされるべきなのに。
贅沢です。