朝の環状線 いつもの赤い信号
アクセルをわずかに緩め 踏力を抜く
ギヤの噛み合いがフリーになった その刹那
シフトレバーは抵抗なく ニュートラルへと滑り出す

フロントガラスの向こう側 見慣れた街並みが流れる
歩行者信号が点滅を始めて
右足の裏が 正確なリズムを刻み出す

つま先でブレーキを優しくコントロールして
足の外側でアクセルを「フォン」と煽る
ただの左折を滑らかにする 小さな儀式
回転数がピタリと合えば 次のゲートが開く
ショックひとつなく繋がるセカンドギア
誰も気づかない 僕だけの完璧なターン
今日もスムーズに 駆け抜けていく

信号が変わる 高架下のきつい上り坂
サイドブレーキには あえて手を伸ばさない
日常のシチュエーションこそが 腕の見せ所
3本のペダルを 2本の足で支配する

後ろの車を 1センチだって下がらせない
静かに、かつ確実に トラクションを伝えるための
僕だけのロジック

つま先でブレーキをしっかり踏み残して
足の側面で回転を「スッ」と持ち上げる
傾斜を忘れるほどの 滑らかな発進
重力に逆らうように
ミートポイントへ正確に吸い付くクラッチ
車体が揺れることもなく 坂を越えていく
これこそが僕の技術の証明

[Guitar Solo]

渋滞のストップ&ゴーだって
愛車と呼吸を合わせる時間さ
すり減っていくスニーカーの底は
機械とシンクロできた 勲章みたいなもの

つま先でブレーキを優しくコントロールして
足の外側でアクセルを「フォン」と煽る
街の角を曲がるだけの 小さな儀式
回転数がピタリと合えば 次のゲートが開く
ショックひとつなく繋がるセカンドギア
誰も気づかない 僕だけの完璧なターン
今日も1速からトップギアまで
滑らかに、心地よく この街を走ろう

トルクを抜いて 次のギヤへ
日常の運転に プライドを乗せて
3ペダルのステップを踏みながら
次の交差点へと向かっていく