夏油高原 2022 使ってみてのお小言 | 全日本スキー場パンフレット原色図鑑

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                                   日本全国のスキー場パンフレットを紹介します

パンフの仕様
 様式:二つ折り+Z折り(二つ折り+外三つ折り)
 寸法:211mm×100mm
 印刷:4色
 用紙: マットコート紙または微塗工紙 108.9g/㎡(実測値)
 90kg(四六判)と思われる

スキー場公式サイト
 
http://www.geto8.com/


 このスキー場のパンフは、何回かその出来具合を絶賛している。
 ずっと読まれている方は、飽き飽きしてるかもしれないぐらい。

 さて、この冬(2022シーズン)久しぶりに訪問した。当然、パンフもじっくり読み込んで、たいへんお世話になった。

 で、実際使ってみて、これはちょっとわかりにくいな、という記載があったので、「お小言タイム」として読んでほしい。
 それはアクセスに関する記述である。

 

 無料シャトルバスの時刻と、アクセス地図がひと目で見ることができ、色彩的にもまとまりがあって、ここまでは文句なしの出来栄え。
 で、無料シャトルバスに関する時刻表の部分を拡大してみよう。だいたい、24inchのフルHD液晶ディスプレイで同寸になるように大きさを調整してある。



 印刷物をスキャンすると、どうしても網点処理の都合でボケ気味の画像になってしまう。その点は申し訳ない。
 さて、上の段の5便目は他の便とは地色が濃い青になっている。これはどういうことかというと、ナイター営業日のみの運行なのである。うっすら便名の上に白い文字らしきものが見えると思うが、そこに「ナイター営業日のみ」と書いてある。文字が小さすぎ、という気はするが、実物のパンフでは、一応視認性はある。(もちろんもっと目立つようにしてほしいが)
 問題は、下の段の9便と12便である。これもまた5便同様の色使いになっているのだが、なんところもナイター営業日のみの運行なのである。よく目を凝らしてみると、暗い青い文字で「ナイター営業日のみ」と書かれている。5便のように白抜きの文字にするならいいのだが、こんな暗い文字ではバックの画像と同化してしまって、全然気が付かない。
 実は、9便に乗るつもりで計画を立てていた。で、ゴンドラ乗車中にパンフをしげしげと見ていたら、この「ナイター営業日のみ」に気がついた。あわててインフォメーションに確認したら、実際は、9便の時間が15分繰り上がって、かつ毎日運行ということであった。ということで、結果的には事なきを得たが、それはともかく、デザインとしてはわかりにくすぎる。
 あまり、文字のバックに画像を使うのは好ましいことではない上に、ほとんど明度差がない文字は使うべきではない。

 もう一つの苦言はアクセス図。
 まずはアクセス図を拡大してご覧に入れよう。



 これまた、デザイン的にはなかなか。もう少し面積を広げて、交差点の名称などの「曲がるポイント」を書いてくれると、よりいいと思う。
 さて、問題は「シャトルバス経路」。この図を見ているだけではなにが問題かわからないと思うが、これだと北上駅の西口からバスが出そうなのである。ところが、実際は北上駅の東口(この地図の右側)にバス停留所があるのだ。

 文字を見ないで、この図のイメージだけでバスを待ったら大変なことになる。困ったことに、北上駅は東西自由通路がなく、下り口を間違ったら、入場券を買って反対側に行かなければならないのである。

 実は、私は盛岡から在来線で向かったので、危うく西口に出てしまうところであった。

 雑な作りでなんだが、下の図のようにバスルートはぐるりと駅を廻る形に書き換えてほしい。(実際は、帰りのルートが異なるので、そこも書き足してもらえばなおいいが、煩雑になるのでそれは省略したほうがいいかも?)




 バスを使ったケースを実際に試していないのか、知っている人間では気が付かないのか、そのへんはわからないが、デザインは良くてもコンテンツは意外と抜けがあるものである。

 

 このスキー場は、近年首都圏で積極的なプロモーションを行っているので、バス利用での来訪も結構いるんじゃないかと思う。来年度以降、私のような勘違いをしないよう、書き直してほしい。

 


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