「記念写真2013」、「記念写真2015」に引き続き、

2018を書けることを嬉しく思う。

色々な人、色々と、ありがとう。

 

 

「お父さんと旅行に行こう」計画。

この計画への想いは2013&2015の記事に書いた通り。

そして、その想いを伝えるべく、

おおまかな旅程を記した紙切れの冒頭に、

以下のような文言を記し、僕は子供たちに渡してきた。

 

 

お父さんは旅行が好きだ。

自分の見ているものや知っていることは、狭くて小さな世界。

世界は広くて、面白いことがたくさんあると、旅行は教えてくれる。

 

お父さんは「“子ども”は小学生まで。そこからは一人の人間」と思ってる。

これからは、お父さんやお母さんより、友人や恋人と過ごす時間が大切になっていく。

もちろん、お父さんやお母さんの子どもには変わりないし、

大人になるための協力はするけれど。

 

だから、小学生最後の年に二人旅をしようと言った。

今、お前が見たいと思う世界を、一緒に見に行こう。

お父さんと旅行に行こう。

 

 

こうして、記念写真2018は始まるのだが、

長男は東京、次男は大阪。

さあ、おチビはどこに行きたいのか。

 

「ディズニーランドに行きたい」。

 

…マジか。最も苦手とする分野じゃないか。

しかも、3日間の予定日の通達が届いたのは7月11日、

おチビの最終決定は7月30日。

僕はもっと前からお願いしてたんですよ、ええ。

けれど、夏休みはお忙しいから直前まで分からないんです、毎回。

 

けれど、四の五の言ってても始まらないので、

有休届出し、職場の皆に頭を下げ、

終わらせておかなければならない仕事や前倒しにすべき仕事を片付け、

8月8日から10日の旅に何とか扱ぎつけるのである。

 

 

察しの良い人やディズニー旅行を計画した人なら分かって頂けると思うのだけれど、

1週間前に計画することが、いかに無謀なことか。しかも夏休みのお盆前に。

「…ダメだという場合もあるからね」とおチビに保険をかけつつ、

まったく無知な僕は、旅行代理店に駆け込むしか方法がない。

なので、「あのぅ、ちょっと教えて頂けますか」と、

仕事終わりの疲れ切った脳みそでは、手に取った店頭のパンフレットの1ページ目で、

何が書いてあるのかさっぱり分からず頭がクラクラしたので、

カウンターのお姉さんに助けを求めた。

 

かくかくしかじかでディズニーに行きたいのですと伝え、

「ホテルにはランクがある」とか「こんなお得な事がある」とか、

「今年は35周年で様々なイベントがある」とか「日本中がディズニーを目指す」とか、

とにかく全く分からないので一から教えてもらい、

「じゃとりあえず、その“いいやつ”から見てもらえますか?」と素人丸出しで尋ねた所、

お前今言ったこと理解してねぇだろ的な苦笑を浮かべながら、

「じゃとりあえず、予約状況を見てみますね」とお姉さんはキーボードを叩いた。

すると、明らかにお姉さんの表情がハッとして、

「…奇跡的に一つ空きがあります」と返ってきた。

「…奇跡的なんですか?」

「押さえるなら今すぐにでも」

「…押さえた方が良いんですね?」

「お高いですが、すぐに他に取られると思います」

「…お高いんですか?」

高速で電卓がはじかれ、提示される。

「別途代金などもありますが、基本代金はこんな感じです」

その恐ろしく予算オーバーな数字に一瞬怯む。

「…奇跡的なんですよね?」

「ここに泊まりたいと1年前から計画する人がいるくらいですから」

「…奇跡を信じます。押さえてください」

「もうキャンセル料が発生しますが良いですか?」

ファイナルアンサー?としか聞こえない。1週間前のプレッシャー。

「…構いません。もう腹を決めます」

「では、押さえます」

 

こうして高級ディズニーリゾート旅行となった、

お父さんと旅行に行こう計画は、何とか実行に移されることとなった。