2006~2007年 全100話
おススメ度:★
感想:長い…長かった…疲れた…(-_-;)
あまりにつらくて、とばしながら見たので、純粋な感想とはいえないかも。
淵蓋蘇文のあまりよく知られていない生涯を、想像力たっぷりに補ったドラマ。
高句麗の権力者の息子ヨンゲソムン(淵蓋蘇文)は、ある予言(ちゃんと見てなかったから覚えてないが、国を滅ぼす男と予言されたらしい)のために両親から離され、国を離れて生きることになる。その設定を生かし、ドラマの前半では、故郷を追われたヨンゲソムンが生きる場所を求めて各地を転々とする姿を描きながら、当時の朝鮮半島や中国の情勢が紹介されていく。(彼が各地で権力者と出会い、能力を評価され、女にほれられるところは…さすがドラマ的展開…)
新羅では、キム・ソヒョン(金舒玄、のちの大将軍キム・ユシン(金庾信)の父)の家の使用人として働くが、能力を買われてファラン(花郎)にも参加させてもらうわ、ソヒョンの娘ボヒ(宝姫、のちにキム・チュンチュ(金春秋)の妻となる)と身分違いの恋に落ちて駆け落ちするわ、自由創作何でもありな感じである。(若きキム・ユシンを演じるイ・ジョンスさんってなんか見覚えが…あ!『イ・サン』のパク・テスか!小澤征悦に似てるからかと思った(笑))
結局、駆け落ち騒ぎで新羅を追われ、隋の商人ワン・ビンの人夫となる。が、海難事故で命を救った後、主人に気に入られて厚遇されるようになり、一緒に中国へ行く。中国は隋の時代、そこで李世民や、のちに夫人となるイファと出会う。
隋は、兄を陥れ、父から帝位を奪った2代皇帝ヤン・グァン(煬帝)が、国をかえりみず3度の高句麗遠征に失敗し、各地で反乱が起こる。ゲソムンも反乱勢力に加わるが、ゲソムンの勢力は勢いをつかめず、李淵が隋にかわって唐を建国する。高句麗のチョシル(祖室)から迎えがやって来たゲソムンは、祖国に戻る決意をする。
白頭山のチョシルの下で5年間修業を積んだゲソムンは、チョイ(早衣、高句麗版花郎みたいな組織、みんな僧衣のようないでたちである)の頭領となり、国に命を捧げる覚悟を決める。
(このあたりも飛ばし見してたので記憶が曖昧で、高句麗から迎えが来たのは唐突で何故?という感じ。ゲソムン本人は、同志が反乱に失敗したので中国にはいられないと高句麗に行くのはわかるけど、奥さんも友人もみんな置いていくのか!?あなたを捨てた高句麗ですよ?どの国の者か不明なまま各地を転々としたり、反乱軍に加わって隋から唐への王朝の移り変わりを経験したことで、国を強く意識するようになったのだろうか?そして、若きゲソムンは、イ・テゴンさんが精悍に演じておられたのに、修業が終わったらユ・ドングンさんに!いや、ユ・ドングンさんいいんですけどね、ちょっとこの役はアイシャドー塗りすぎじゃないかと…私的には、『剣と花』のチェ・ミンスさんのヨンゲソムンの方が好みです。)
後半は高句麗編。修業を終えて下山したゲソムンは、武術大会で優勝し(なぜか歌舞伎風メイクで参戦)、官職を得てヨンニュ王(栄留王)の姪ソヨンと結婚する。しかしその後、唐との外交政策をめぐって、和親派のヨンニュ王と主戦派のゲソムンは対立するようになっていき、有名なヨンゲソムンによる国王一派暗殺クーデター事件が起こる。(同じテーマを描いた『剣と花』と違うところは、王もゲソムンも国を思う気持ちは同じだが方法が異なることを知り、納得したうえで王が死んでいった(ように見えた)ところだろうか。まあ、こっちはヨンゲソムンが主役なので、いいように描いてあるということかも。)
その後は、テマンニジ(大莫離支)となったゲソムンがいかに唐を撃退するかという話が最終回へ向けて繰り広げられる。戦闘シーンはこのドラマで数多く出てくるが、頑張って撮った!力入れた!というのが伝わってくる。(唐の2代皇帝となった李世民は片眼を射抜かれてるし。そんな歴史聞いたことがない…)
プラス息子たちの争い。ヨンゲソムンには、最初の妻イファとの間にナムセン(男生、アン・ジェモが演じてる。ユ・ドングンと父子役多いね。)、2番目の妻ソヨンとの間にナムゴン(男建)とナムサン(男産)の双子の息子たちがいた。「息子たちが高句麗を滅ぼす」という予言を恐れたソヨンは、双子を兄ナムセンの下に意識して置こうとするが、双子はそれを不満に思い、兄に反乱を起こす。ナムセンは唐に亡命し、予言通りに息子たちの内紛によって高句麗は滅びるのだった。(史実では、滅亡前にヨンゲソムンは亡くなったらしいが、このドラマでは主役なので、最後自宅の庭みたいなところで宴会を開いて唐軍を迎えるところまで出てくる。)
あまりに長い作品で、あらすじ兼感想も長くなってしまいました。最後にちょっと思ったことを。
◎高句麗・百済の滅亡、新羅の統一あたりの歴史を知るにはいいかも!
私のおススメ度は★にしましたが、隋・唐、百済、新羅の細かい歴史エピソードがもれなく、いや欲張りなぐらい目いっぱいさしこまれてます(よく100話にもりこんだと感心するぐらい)。なので、この時代をおおまかにとらえるにはいいと思います(ただしフィクションと思って見るには限りますが)。他のドラマでメインだった人物がこんな形で登場するんだという発見・再会の喜びもあり。
◎高句麗遠征は難しい
このドラマでは、中国の高句麗遠征シーンが何度も出てくる。隋の楊堅、煬帝、唐の太宗李世民など中国の歴代皇帝が夢見て失敗した高句麗征服。その理由がなんとなく想像できました。陸から攻めると、気候的にはきっと最悪。寒いんでしょうね。おそらく当時の技術では、遼河を越えるのも難しそう。そして、あのあたりは湿地帯なのでしょうか。馬が脚をとられて動けず…みたいなシーンが印象的でした。最後に滅ぼすことができたのは、海から攻めて、百済から高句麗へという作戦が有効だったのだろうと思えました。
◎キーワードは、「西土(ソト)」
ドラマで何度も出てくる「ソト(西土)」という言葉。ネットで調べると中国と出てくるのですが、私は中国東北地方、満州あたりのことかな、と思って見ていました。字面から考えて、西側の土地、つまり中国方面を指すのだろうとは思いますが、中国全体ではなく東北地方を限定し、そこを中国と高句麗で争ったと考える方が納得できるのです。
唐でイ・ミルと出会ったゲソムンは、彼の部屋に高句麗の三足烏が飾ってあるのに驚き、また彼がソト出身であることを聞いて同志と感じます。ゲソムンの最初の妻となるイファもソト出身。しかし二人の子ナムセンは、母がソト出身ということで高句麗人ではない者が高句麗の中枢を担うべきではないと異母弟たちに攻撃されてしまいます。ゲソムンはソトを高句麗の一部ととらえていましたし、息子たちは異国ととらえていました。息子たちの内紛で高句麗が滅んだことを考えると、後者の考え方がドラマでは否定されているということでしょうか。
その後、本で読んだのですが、このドラマが制作された当時、中国と韓国とで高句麗の帰属問題が起こっていたようです。中国は「高句麗は中国の地方政権であり、一部である」と。それに猛反発した韓国で、この『淵蓋蘇文』をはじめ『朱蒙』『大祚栄』など高句麗にまつわるドラマが一気に制作・放映されたそうです。このドラマは、まさに「高句麗は我が朝鮮の国」という一大キャンペーンの一環だったというわけで、そう考えるとゲソムンがソトにこだわるのも納得できます。このドラマからうける妙に力入ってるなーという印象も、さもありなんです。(いやしかし、なんとも中韓らしいエピソードですね…日本もなんかドラマ化しますか(;^ω^))
◎中国人名は漢字でお願いします
このドラマでは、中国人の登場人物もすべて韓国語読み・表記されています。イセミン(李世民)はまだわかるとして、ヤン・グァン(煬帝?)、ム・ジョ(武照?則天武后)…日本人にはわかりづらいわ!とちゃぶ台をひっくり返したくなりました(-_-;)