グランド・ラメント
『蒼月抄』ー平家終焉の契りー
2026年3月 花組公演
作・演出 熊倉飛鳥
コロナ以来ライブ配信専科となり、ライトなヅカファンからよりライトな観劇民となってしまいました…。
興味をそそられる公演はライブ配信で観劇してはいたものの、感想を書き記そうと思っているうちに感想を忘れていき、このままでは脳も劣化の一方をたどると奮起して久々に書いてみました。
平家終焉の物語なんて、ドラマティック以外のなにものでもない題材を選びながら、いまひとつ盛り上がりに欠けたなというのが観終わった後の感想である。
作品解説をもう一度読んでみたのだが、前半がこの解説の通り描かれていたら、後半はもっと盛り上がったのではなかろうか?
まず主人公が「父の寵愛を一身に受けた」場面や「清盛の絶対的な信頼と期待」を感じさせる場面はなかったし、「「我こそが平家を導くべき」という宿命と、清盛を裏切ってはならぬという恐れを根づかせていた」と感じさせる場面もなかったような…。(配信はよほど面白い作品でないと集中力がきれるので、「そういう場面や台詞がありますよ」と言われれば絶対的な自信はありませんが。でも台詞があったとして、台詞で片付ける程度の描き方ではダメだと思います。)
他の登場人物も、性格や背景を想像させるほどの描きわけがされていないので、如何せん後半で感情移入しにくい。
そして、合戦シーンが長すぎて飽きました…。
合戦シーンを削って、キャラの性格を描くシーンをもっと入れればよかったのでは?
始まりの、波が法師?な演出や、布?に波を投影させる手法、一の谷の逆落としに大階段を使うなど、演出はうまいなー工夫してるなーと感じる場面が多々あっただけに、脚本が少し残念だった。がんばれ熊倉先生!
キャスト別感想は、特に印象に残った方のみで。
私的には、今回一番オーラを放ってたのは極美慎。
組替えして、より真ん中に立つ覚悟というか、ギラギラオーラが増した感じ。
下級生からの生え抜きトップもいいけれど、組替えもやはり必要だなとあらためて思った。
花組にとってもいい刺激になりそうだけど、永久輝せあという組替えトップの後にまた組替えトップ?
真飛聖の後が蘭寿とむだったし、その後は明日海りおだから、アリか。
星空実咲は、早くから抜擢され、わりと早くトップになったわりに(だから?)いつまでも自信なさそうだなあという印象だったのだが、『Ghoete(ゲーテ)!』あたりからようやく真ん中感がでてきたように思う。
歌は圧倒的にうまいので、もっと自信をもって真ん中に立ってほしい。
そして、いつまでも化粧がうまくならないのも気になる。花組は先代も先々代も、トップ娘役は化粧が抜群にうまかったのに、誰も彼女には教えてあげなかったのだろうか?日本物も、顔の白さに首と手も合わせないと変だと誰か教えてあげてほしい…。
色々と課題を感じる人だけれど、次はエリザベートという娘役の誰もが憧れるタイトルロールを演じるわけだから、もろもろ乗り越えて演じてほしいと思う。歌唱力がいまひとつなエリザベートも過去に多々いた中で、彼女はそこはもう問題ないわけだから。
源義経に希波らいとはピッタリだと思っていたが、義経の無邪気な天才感がいまひとつ出ていなかったのは脚本のせいだろう。残念。永久輝せあの三白眼芸(?)が継承されていることに驚いた(笑)。
次は大作『エリザベート』。
なんとなく出来は想像できるので私はみない予定ですが、みようかな…と思わせる評判が聞こえてくることを願っています!(何様…(^_^;))
