──昨年10月のジン・シジュン戦以後、3連勝中。好調の原因は?
緑川 考えてやるようになったことですかね。それが試合にいい具合に影響を与えているんだと思います。
──もう少し噛み砕いていうと?
緑川 なんていうんですかね。ひとつの技に対してどうやったら当たるのか、どうやったらいい動きができるのか。首相撲も頭を使うことで柔軟に対応できるようになったと思います。
──そういう思考になったきっかけは?
緑川 やっぱり最初の頃はいっぱい練習さえすればいいと思っていました。ただ、いっぱい練習すれば強くなれるという発想はみんな一緒。それ以上に自分を伸ばすためには何が必要なのかと考えていたら、頭を使って闘うことに気づいたわけです。
──今回パッカオ・ダポンヌンガウヌンを相手にも頭を使って闘いたい?
緑川 映像は見ていないけど、以前石井宏樹さんと闘っている(2010年7月25日、パッカオが2Rにヒジ打ちでKO勝ち)ので、なんとなくこういう感じで来るだろうというのはわかります。
──どんな試合になると予想する?
緑川 聞くところによると、向こうはいまファイターになっていて、ヒジとヒザで来ると予想します。それに怯んだら負けてしまうので、逆にに○△を狙っていこうかなと。気持ちで追い込むという感じで闘います。
──現在パッカオはラジャダムナンスタジアムのスーパーウェルター級8位。勝てば、ランキング入りやタイトル挑戦も夢ではありません。
緑川 あとは自分の頑張り次第ですね。ただ、ムエタイでは「倒さないと勝てない」という概念を外さないと勝てないと思う。しっかり練習してやれば、可能性がないわけではない。
(スポーツライター 布施鋼治)