映像を見たが一度は立ち上がろうとするものの、立ち上がれずその場に横たわっていた。
脳震盪が起きていたと思われる。

で、驚きなのはその後羽生選手が演技をしたということ。
ネット上には「勇気がすごい」「感動した」「選択は選手の判断」などなどの意見であふれており、非常に大きな違和感を覚えた。
違和感というのは、そういった意見にではなく、脳震盪(と思われる)が起きたあとに、すぐに演技をさせてしまう大会関係者と、選手のコーチにである。
脳震盪については、よく起きるラグビーではやはりしっかり規定されている。
ラグビー協会ホームページより
(以下引用)
・脳震盪は、選手生命を守るためにも、極めて深刻に取り扱われなければならない。
・脳震盪を起こした疑いのあるプレーヤーは、プレーから離れ、その試合に再び参加してはならない。
・脳震盪を起こした疑いのあるプレーヤーは、必ず医療機関を受診しなければならない。
・脳震盪を起こした疑いのある、または脳震盪と診断されたプレーヤーは、必ず「段階的競技復帰プロトコル(GRTP)」に従って復帰すること。
・プレーヤーは、競技復帰するにあたり医師の許可を必ず得ること。
(引用ここまで)
もちろん、サッカーでも規定がある。
日本サッカー協会HPより
脳震盪後は運動を中止し、数日間の安静をし経過観察をすべきだ。
選手生命どころか、生命の危険があるということを認識しないといけないと思う。
こういった記事もあります
「セカンドインパクトシンドロームの致死率は50%」
セカンドインパクトシンドロームとは、短期間に2度の脳震盪を起こすことです。
スケートの演技中、転倒して頭を打つ可能性が無かったと言えるでしょうか?
国際スケート連盟にはこのような規定はないのだろうか?
選手は当然やりたいというでしょう。でもそれを判断するのは選手ではなく、コーチや大会関係者ではないのか。そのためにいるのではないのか。仮にコーチや大会関係者が、問題ないと判断したのならばそれについての理由を公開してほしい。
たとえば、現場医師が確認して脳震盪ではないと判断した、とか。
そうでなければ、スポーツをやっている子供たち、保護者、指導者に間違った印象を与えてしまうのではないか。
羽生選手は、それでもがんばったとか。根性があるとかないとか、勇気があるとかないとか。
自分も監督という立場、イベント運営者という立場でスポーツの現場にいるので非常に気になったニュースでした。