書こう書こうと思っていて、書いてなかった話です。
2013年12月31日の朝日新聞の特集記事(すいません1ヶ月放置でした)
ベルリンフィルで指揮をした佐渡 裕さんのインタビュー記事からの抜粋です。
共感しまくりだったので文字多めです。
・メンバーは多国籍で価値観も違いますね
「ひとつのパートがドイツ人だけということはまずない。異文化の対立もある。」
「ひとつの席を200人ほどが競う。その上で1年間の試用期間が有り、その間に結構落とされる。遅刻をするとか、メンバー同士でうまくいかないとか、強い主張がありすぎるとか、なさすぎるとか。人間的な面が非常に重要視される。個性的な集団だが、調和も取れる。」
・個性の強い集団というだけではない?
「絶妙なのはそれぞれが役割を知っており、やり遂げること」
「例えばふたりいるクラリネットパートのうち、1番は自由奔放に吹きまくる。2番目は見事にサポートをする。」
「ベルリンは2番奏者がとびっきりうまい。彼らはソリストとしても十分やれる奏者です」
「自分が何をすべきかを知っている。約束事も守る。」
「楽器にはそれぞれ役割がある。楽器の特徴、役割を意識できているか。いいオーケストラはその意識がはっきりしている」
・均一な組織といろんな個性が集まる多様な組織とどちらが好きですか?
「そもそも人の個性はバラバラ。骨格やバックグランドも違う。考えていることも違う。それが基本」
「違うもの同士が本能的に共感し、共振する。そこに感動が生まれる。何も刺激がないようにまとまるのは面白くない」
・いろいろな個性をどうまとめるか
「何を目指すかを確認する。究極は奏者とお客さんが音楽の喜びで満たされること」
「音楽にはスリルも、驚きも喜びも悲しみもある。そういった楽譜に書いていないことを再現するよう注文を付ける」
「繊細な指示を言い続けるタフさが指揮者には必要」
・型を持たない自由を
「音楽は創造的なもので自由でなくてはならない。こぢんまりとまとめようとすると、音楽の喜びは生まれません・」
・指揮者、リーダーに必要なものは
「日本人は型にはまっていると落ち着くのですが、型を持たないこと。」
「ものを創るのは自由なことです。ものを創ってゆくことにみんなが喜びを感じるように指揮をすることが大切です」
「そのためには、指揮者は誰よりも創る喜びに満ちていなければなりません。だからみんながついてきてくれる。これでやる、と決断したことも聞いてくれる。」
「みんなの顔色をうかがってばかりではうまくいきません」
音楽をスポーツに
指揮者を監督に
奏者を選手に
それぞれ置き換えてみると、共感するばかりの記事でした。
年末にこれを読んでテンション上げて今年を迎えています。
