CONTRORAPINA

監督:アントニオ・マルゲリティ

音楽:パオロ・ヴァジル

出演:リー・ヴァン・クリーフ、エドワード・アルバート、カレン・ブラック、ライオネル・スタンダー、ロバート・アルダ、アンジェロ・インファンティ

1978年 イタリア/ドイツ映画





久々にパチモンをご紹介。

アンソニー・M・ドーソンこと、アントニオ・マルゲリティ監督とリー・ヴァン・クリーフのタッグによるクライム・アクション。

この2人は、他にも「ワイルドトレイル」(1975年)、「真・西部ドラゴン伝」(1976年)などでも組んでおり、相性がいいんだと思います。

ストーリーは、引退した凄腕の金庫破りのところへ、かつての仕事仲間の息子が訪ねて来ます。彼はドイツ人グループに脅されていて、金庫破りを仲間に引き入れないと命はないと言われていたことが分かり、金庫破りは渋々仕事を受けるになる・・・というお話。

アクションは、さすがパチモンらしくショボショボで、列車の爆発シーンでは丸わかりなミニチュアが使われています。

そんな映画なので、当然日本ではビデオは発売されたものの、DVD化されることはありませんでした。

なお、マカロニではニヒルな役の多いリー・ヴァン・クリーフが、珍しく満面の笑みを浮かべてニコニコで笑うシーンがあります。









音楽は、パオロ・ヴァジル。

本作品には、爽やかなピアノから始まるポップな主題歌があって、I Nuovi Angeliというグループが演奏しています。

このメロディが劇伴でのモチーフになっていて、このモチーフを華麗なサックスでブロウしまくるスコアがあったり、劇中何度も出てくるもんだから、嫌でもこのモチーフを覚えてしまいます。

ちなみに、エンド・クレジットで流れる歌モノがもう1曲あって、こちらの方はパオロ・ヴァジル本人が歌っています。

しかし、リー・ヴァン・クリーフ主演作品に、あえてこの主題歌とスコアをもってきたドーソン監督の力技に脱帽です。

劇伴は、総じてポップでリズミカルです。

クライムアクションだと、通常ジャズのフレーヴァーを感じるスコアが多いのですが、本作品ではジャジーな味付けは全体のごく一部です。

サントラは、本国公開当時にLPと主題歌のシングル盤が発売されましたが、長らくCD化されませんでした。それが知らないうちにダウンロード版が発売されていてびっくりです。