SOMETHING BIG
監督:アンドリュー・V・マクラグレン
音楽:マーヴィン・ハムリッシュ
出演:ディーン・マーティン、ブライアン・キース、オナー・ブラックマン、キャロル・ホワイト、ベン・ジョンソン、アルバート・サルミ、ポール・フィックス、デンヴァー・パイル、ドン・ナイト、ジョイス・ヴァン・パタン、マーリン・オルセン、ハリー・ケリー・Jr
1971年 アメリカ映画
大袈裟なタイトルが付けられていますが、コメディ色の強い西部劇です。
本邦劇場未公開だったこともあって、余計いい加減なタイトルを付けられたのではないでしょうか。
「ミネソタ大強盗団」と間違えそうになります。
ストーリーは、強盗団の一味が、高性能のガトリングガンを手に入れるため、駅馬車に乗っていた若い貴婦人を誘拐して、身代金代わりにガトリングガンを要求しますが、誘拐した女性は軍司令官の奥さんだった。さらに、そこへ強盗のボスと結婚の約束をしていた女性が現れて話がややこしくなる・・・というお話。
スタッフ、キャストともに一流なのに日本で公開されなかったのは何故でしょう。コメディ色が強かったせいかも知れません。
音楽は、マーヴィン・ハムリッシュ。
最初にお断りしておきますが、この映画、スコア盤のサントラは出ていません。
唯一、マーク・リンゼイが歌う主題歌"something big"が彼ののベスト盤に収録されているぐらいです。
フォーキーだけど、コード進行がメタクソ凝ってて、後半にダイナミックなオケが入るスケール感のある歌です。
この歌は、本編が始まって間もなくディーン・マーティンたちが馬に乗って疾走するシーンに流れますが、
西部劇には違和感のある歌ながら爽やかな感じが意外にマッチしています。
しかし、この曲はマーヴィン・ハムリッシュの曲ではなく、バート・バカラックが書いた曲のようです。
本編のオープニングトラックは、スリスリする音とポコポコのパーカスに、時折「カーッ!!」とキハーダが入る乾いたトーンのちょっぴりとぼけた味わいのあるスコア。
メロらしいものが全く無い、あまりハムリッシュらしくないスコアですが、
西部劇のオープニングとしてはかなりユニーク。
劇中流れるハーモニカや調子っぱずれたホンキートンクピアノによるライトなチューンは、いかにもハムリッシュらしい。
アクションシーンには、バーンスタインを意識したというより、パロッたような勇ましいトラックが登場。
ここにも主題歌のモチーフが生きています。
酒場での乱闘シーンでは、彼の本領が発揮される楽しくにぎやかなスコアが登場します。
ちょっととぼけたような味わいの曲が多く、スコア盤のサントラ出たら買うんだけどなあ。